日本新聞: 新型コロナ妊婦の感染者数東京で最多に “積極的に接種を”

新型しんがたコロナ妊婦にんぷの感染かんせん者しゃ数すう東京とうきょうで最多さいたに “積極せっきょく的てきに接種せっしゅを”

Aug 18, 2021 20:08

Furigana

新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいが続つづく中なか、東京とうきょう都とで新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした妊婦にんぷの数かずは、先月せんげつ1か月かげつ間かんでおよそ100人にんに上のぼり、過去かこ最多さいたとなっていることが分わかりました。

専門せんもん家かは「妊婦にんぷは重症じゅうしょう化かのリスクが高たかいため、積極せっきょく的てきにワクチンを接種せっしゅしてほしい」と呼よびかけています。

日本にっぽん産婦人科さんふじんか医い会かいなどによりますと、東京とうきょう都内とないで新型しんがたコロナウイルスへの感染かんせんが報告ほうこくされた妊婦にんぷの月つきごとの数かずは、ことし7月つきの1か月かげつ間かんで98人にんに上のぼったということです。

都内とないの妊婦にんぷの感染かんせんは、流行りゅうこうの第だい3波はで最もっとも多おおかった去年きょねん12月つきが46人にん、第だい4波はで最もっとも多おおかったことし5月つきが50人にんとなっていましたが、先月せんげつはこれらの2倍ばい近ちかくに上のぼり、過去かこ最多さいただったことが分わかりました。

また、去年きょねん4月つきから先月せんげつまでに感染かんせんした妊婦にんぷは、都内とないで合あわせて460人にんに上のぼったということです。

妊婦にんぷの感染かんせんについて日本にっぽん産婦人科さんふじんか医い会かいなどでは「妊娠にんしん中ちゅう、特とくに妊娠にんしん後期こうきに感染かんせんすると重症じゅうしょう化かしやすいとされている」としていて、妊婦にんぷは時期じきを問とわずワクチンを接種せっしゅすることを推奨すいしょうしています。

「妊婦にんぷとパートナーは積極せっきょく的てきにワクチン接種せっしゅを」

日本にっぽん産婦人科さんふじんか医い会かい常務じょうむ理事りじで日本にっぽん医科いか大学だいがくの中井なかい章人あきひと教授きょうじゅは「感染かんせん率りつ自体じたいは妊婦にんぷは一般いっぱんの人ひとより低ひくく適切てきせつな感染かんせん対策たいさくをとっているとみられるが、感染かんせんが急きゅう拡大かくだいしている中なかで妊婦にんぷの感染かんせんも増ふえているのが現状げんじょうだ。妊娠にんしん中ちゅうは感染かんせんしても使用しようできない治療ちりょう薬やくも多おおいので、妊婦にんぷとそのパートナーは積極せっきょく的てきにワクチンを接種せっしゅしてほしい」と話はなしていました。

感染かんせんした妊婦にんぷ「ワクチンは産後さんごに打うとうと考かんがえていた」

東京とうきょう都内とないで多おおくの重症じゅうしょう患者かんじゃを受け入うけいれている東京とうきょう・板橋いたばし区くの日本にっぽん大学だいがく医学部いがくぶ附属ふぞく板橋いたばし病院びょういんでは、ことし6月つきまでは感染かんせんした妊婦にんぷの入院にゅういんは合あわせて2人にんだけでしたが、第だい5波はでは妊婦にんぷが搬送はんそうされるケースが相次あいついでいて先月せんげつは1人にん、今月こんげつは18日にちまでに7人にんが入院にゅういんしたということです。

このうち妊娠にんしん8か月かげつの30代だいの女性じょせいは先月せんげつ下旬げじゅんに新型しんがたコロナの中等ちゅうとう症しょうで入院にゅういんし、その後そのご回復かいふくして今月こんげつ退院たいいんしました。

女性じょせいはNHKの取材しゅざいに対にたいし「感染かんせん経路けいろがわからず、まさか自分じぶんがという感かんじでした。せきで胸むねが痛いたかったのですが、自分じぶんよりおなかの中なかの子こどもが無事ぶじであってほしいという思おもいでいっぱいでした。ワクチンは妊娠にんしん中ちゅうに打うつのは少すこし不安ふあんで、産後さんごに打うとうと考かんがえていましたが、感染かんせんしてしまいました」と話はなしていました。

学会がっかいが提言ていげん公表こうひょう「妊娠にんしん時期じきを問とわず接種せっしゅを」

新型しんがたコロナウイルスのワクチンの妊婦にんぷへの接種せっしゅについて、産婦人科さんふじんかの医師いしなどで作つくる学会がっかいなどは、妊婦にんぷは妊娠にんしんの時期じきを問とわずワクチン接種せっしゅを勧すすめるなどとする新あらたな提言ていげんを公表こうひょうしました。

新あらたな提言ていげんをまとめたのは、日本にっぽん産科さんか婦人ふじん科か学会がっかいと日本にっぽん産婦人科さんふじんか医い会かい、それに日本にっぽん産婦人科さんふじんか感染かんせん症しょう学会がっかいです。

提言ていげんでは、妊娠にんしん中ちゅう、特とくに妊娠にんしん後期こうきに新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんすると重症じゅうしょう化かしやすいとされているとしたうえで、妊婦にんぷがワクチンを接種せっしゅしても副ふく反応はんのうは一般いっぱんの人ひとと差さが無ないことや、流産りゅうざんや早産そうざんなどの頻度ひんどは差さが無ないと報告ほうこくされているとしました。

そしてCDC＝アメリカ疾病しっぺい対策たいさくセンターが妊婦にんぷへのワクチン接種せっしゅを強つよく推奨すいしょうしているとして、日本にっぽんでも妊娠にんしんの時期じきにかかわらずワクチンの接種せっしゅを勧すすめるとしています。

また、妊婦にんぷの感染かんせんはおよそ8割わりが夫おっとやパートナーからの感染かんせんだとして、妊婦にんぷだけでなく夫おっとやパートナーについてもワクチンを接種せっしゅするよう呼よびかけています。

接種せっしゅを希望きぼうする際さいの注意ちゅうい点てんとして、あらかじめ健けん診みを受うけている病院びょういんの医師いしに相談そうだんし、接種せっしゅしてもよいとされれば接種せっしゅ会場かいじょうの問診もんしん医いに伝つたえて接種せっしゅを受うけることや、2回かいのワクチン接種せっしゅを終おえたあともこれまでと同様どうように、マスクの着用ちゃくようや人混ひとごみを避さけるなどの対策たいさくを続つづけることなどを挙あげています。