我が子の死を悼むようにその死骸と共に17日間泳いでいたシャチが、最近になって新たな赤ちゃんを産んだことが分かりました。センター・フォー・ホエール・リサーチ(CWR)の調査担当責任者、マイケル・ワイス氏が明らかにしました。
赤ちゃんシャチは米ワシントン州のピュージェット湾で今月20日に初めて発見されました。当初は当該の母シャチの子どもかどうか確認できていませんでしたが、ワイス氏によれば23日、関係者は2頭が母子だと「確信」したということです。
CWRはフェイスブックへの投稿で、赤ちゃんシャチの体の下側を撮影できたと説明。「赤ちゃんが雌だと確認した」と述べました。
母シャチが最初にメディアの注目を集めたのは2018年。このシャチは自分の子どもの死骸と共に海洋を約1600キロ泳いでいました。子どもは産まれて数時間後に死んだとみられますが、母シャチは死骸が沈まないようにしながら2週間以上泳ぎ続けていました。この出来事の2年後、20年に母シャチは赤ちゃんを産みました。さらに別の個体の母親であることも確認されています。