日本新闻: 屁ひり女房 - Todaii: Easy Japanese

屁へひり女房にょうぼう

Dec 29, 2024 07:12 115

Furigana

むかしある村むらに、年老としおいた母親ははおやと息子むすこが住すんでいました。ある日ひ、隣村りんそんから働はたらき者もので親孝行おやこうこうな良よい嫁よめを迎むかえました。

やがて10日かも経へつと、嫁よめの様子ようすがおかしくなりました。母親ははおやが心配しんぱいして嫁よめに理由りゆうを尋たずねると、嫁よめは「屁へがしたいが我慢がまんしている」と言いうのです。母親ははおやが「屁へぐらい遠慮えんりょなくすればいい」とやさしく促うながすと、嫁よめは着物きものの裾すそをまくってものすごい屁へをぶっ放はなしました。

母親ははおやは嫁よめの屁へに吹つき飛とばされて、向むかいの大根畑だいこんばたけへ飛とばされてしまいました。この様子ようすを見みていた亭主ていしゅ（息子むすこ）はカンカンに怒いかり「こんな嫁よめは実家じっかに返かえす」と言いいだしました。嫁よめは悲かなしみながら、実家じっかまでの道みちのりを、亭主ていしゅの後うしろについてとぼとぼ歩あるいていきました。

しばらく進すすむと、港みなとから出航しゅっこうできずに困こまっていた貨物船かもつせんがありました。そこで、嫁よめは屁へをふり貨物船かもつせんを沖おきまで吹ふき飛とばしてあげました。そのお礼れいに米俵べいたわらを三俵さんびょうもらい、さらに道みちを歩あるいて行いくと、峠とうげの柿かきの木きから柿かきを取とろうとしている男おとこがいました。ここでも嫁よめはすごい屁へをふり、柿かきの木きから全部ぜんぶの柿かきの実みを落おとしてやって、男おとこが持もっていた反物たんものと馬うまをゲットしました。

亭主ていしゅは「こんな宝嫁たからよめを実家じっかに返かえすとはもったいない」と思おもい、嫁よめと一緒いっしょに家いえに帰かえる事ことにしました。嫁よめはとても喜よろこび、ものすごい屁へをぶっぱなして亭主ていしゅを自宅じたくまで吹ふき飛とばし、後あとから馬うまや米俵こめだわらを持もって歩あるいて自宅じたくへ戻もどってきました。