ベラルーシ きょう大統領だいとうりょう選せん ルカシェンコ氏しの7期き目め当選とうせん確実かくじつか

ベラルーシの大統領だいとうりょう選挙せんきょは26日にち、投開票とうかいひょうが行おこなわれます。

選挙せんきょにはロシアのプーチン大統領だいとうりょうの盟友めいゆうとして知しられ、1994年ねんから30年ねん以上いじょうにわたって権力けんりょくを握にぎり、強権きょうけん的てきな統治とうち手法しゅほうから「ヨーロッパ最後さいごの独裁どくさい者しゃ」とも言いわれるルカシェンコ大統領だいとうりょうを含ふくむ5人にんが立候補りっこうほしています。

ベラルーシの国営こくえいメディアが今月こんげつ16日にちに報ほうじた世論せろん調査ちょうさによりますと、82.5％が現職げんしょくのルカシェンコ氏しに投票とうひょうすると回答かいとうしたとしています。

また、2020年ねんに行おこなわれた前回ぜんかいの大統領だいとうりょう選挙せんきょでは、不正ふせいを訴うったえる市民しみんの大だい規模きぼな抗議こうぎ活動かつどうに発展はってんしましたが、ルカシェンコ氏しは徹底的てっていてきな弾圧だんあつを行おこない、民主みんしゅ化か運動うんどうを主導しゅどうした反はん政権せいけん派はのチハノフスカヤ氏しなど多おおくの人々ひとびとは国外こくがいへの脱出だっしゅつを余儀よぎなくされました。

ルカシェンコ氏しは欧米おうべい諸国しょこくから激はげしく非難ひなんされましたが、その後そのごも国内こくないの統制とうせいを強つよめていて、今回こんかいの大統領だいとうりょう選挙せんきょでも7期き目めの再選さいせんは確実かくじつ視しされています。

また、ベラルーシの中央ちゅうおう選挙せんきょ管理かんり委員いいん会かいは、安全あんぜん面めんへの懸念けねんなどを理由りゆうに大使館たいしかんなどでの在外ざいがい投票とうひょうは行おこなわないとしていて、ベラルーシの民主みんしゅ化かを求もとめる国外こくがいの動うごきに対にたいしても警戒けいかいを続つづけているとみられます。

政治せいじ評論ひょうろん家か「史上しじょう初はじめて反対はんたい勢力せいりょくの候補こうほ者しゃがいない選挙せんきょ」

ベラルーシの政治せいじ評論ひょうろん家かで、カーネギー国際こくさい平和へいわ財団ざいだんロシア・ユーラシア・センターの客員きゃくいん研究けんきゅう員いんを務つとめるアルチョム・シュライブマン氏しは今回こんかいの大統領だいとうりょう選挙せんきょについて「ルカシェンコ政権せいけん下かのベラルーシにおいてでさえ、史上しじょう初はじめて反対はんたい勢力せいりょくの候補こうほ者しゃがいない選挙せんきょになる。前例ぜんれいのないほどの抑圧よくあつ的てきな統制とうせいのもとで行おこなわれている」と述のべ、徹底的てっていてきな弾圧だんあつを通をつうじて、現職げんしょくのルカシェンコ大統領だいとうりょうに批判ひはん的てきな候補こうほ者しゃが事実じじつ上じょう、立候補りっこうほできず、再選さいせんが確実かくじつ視しされる選挙せんきょだと指摘してきしました。

また、前回ぜんかいの2020年ねんの大統領だいとうりょう選挙せんきょの際さいには選挙せんきょ結果けっかを不正ふせいだと訴うったえる大だい規模きぼな市民しみんの抗議こうぎ活動かつどうが起おきましたが、「現在げんざいのベラルーシの政治せいじ状況じょうきょうでは、抗議こうぎ活動かつどうを起おこすのは不可能ふかのうだ」と述のべ、弾圧だんあつが強化きょうかされたことで抗議こうぎ活動かつどうが起おきる可能かのう性せいは低ひくいと指摘してきしました。

その上うえで「ルカシェンコ氏しに懐疑かいぎ的てきな態度たいどをとっている人ひとたちの一部いちぶでさえ、戦争せんそうに関にかんして彼かれがとった行動こうどうには感謝かんしゃしている」と述のべ、ロシアの同盟どうめい国こくでありながら、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうに直接ちょくせつ加くわわっていない点てんがルカシェンコ氏しへの支持しじにつながっているとの見方みかたを示しめしました。

さらに、今後こんごのロシアとの関係かんけいについて「ベラルーシの人ひとたちは、ロシアとの統合とうごうが経済けいざい的てきなものである限かぎりは支持しじするが、1つの国家こっかになることは望のぞんでいない」と指摘してきする一方いっぽう、「欧米おうべいへの対抗たいこうと権威けんい主義しゅぎ体制たいせいの維持いじという共通きょうつうの利害りがいがある。戦争せんそうが始はじまって以来いらい、関係かんけいは蜜月みつげつを迎むかえている」と述のべ、今後こんごも軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづく限かぎり関係かんけい強化きょうかは進すすむと指摘してきしました。

また、今月こんげつ就任しゅうにんしたアメリカのトランプ大統領だいとうりょうについては「ルカシェンコ大統領だいとうりょうは明あきらかに民主みんしゅ主義しゅぎ的てきな価値かち観かんに固執こしつしないトランプ氏しを利用りようしたいのだろう。トランプ氏しがアメリカとヨーロッパの結束けっそくを破壊はかいし、欧米おうべいが声こえを1つにするのをやめることを望のぞんでいる。それはプーチン大統領だいとうりょうも同おなじだ」と述のべました。

一方いっぽう、現在げんざい70歳さいのルカシェンコ大統領だいとうりょうについては、健康けんこう上じょうの問題もんだいがあるとした上うえで「おそらく彼かれは次つぎの任期にんきを後継こうけい者しゃ探さがしに費ついやすかもしれない」と予測よそくしました。