日本新聞: 気象庁と国交省「緊急発表」【警報級の大雪いつからどこで】

強つよい冬型ふゆがたの気圧きあつ配置はいちと今こんシーズン一いち番ばんの非常ひじょうに強つよい寒気さむけの影響えいきょうで、北きた日本にっぽんから西日本にしにほんの日本海にほんかい側がわを中心ちゅうしんに4日にちから雪ゆきや風かぜが強つよまる見込みこみです。

気象庁きしょうちょうと国土こくど交通こうつう省しょうは午後ごご2時じから合同ごうどうで会見かいけんを開ひらき、今後こんごの見通みとおしや警戒けいかいすべき点てんについて説明せつめいしました。

会見かいけんノーカット動画どうが（37分ふん52秒びょう）

※データ放送ほうそうではご覧ごらんになれません。

「強つよい冬型ふゆがたの気圧きあつ配置はいち数すう日にち続つづくおそれ」

4日にちから日本海にほんかい側がわを中心ちゅうしんに大雪おおゆきが予想よそうされることについて気象庁きしょうちょうと国土こくど交通こうつう省しょうは「緊急きんきゅう発表はっぴょう」を行おこないました。

この中なかで、気象庁きしょうちょう気象きしょう監視かんし・警報けいほうセンターの細見ほそみ卓也たくや所長しょちょうは「日本にっぽん付近ふきんにこの冬ふゆ一いち番ばんの強つよい寒気さむけが流れ込ながれこみ、強つよい冬型ふゆがたの気圧きあつ配置はいちとなる。北きた日本にっぽんから西日本にしにほんにかけての日本海にほんかい側がわの広ひろい範囲はんいで山地さんち、平地ひらちともに大雪おおゆきとなる見込みこみだ。強つよい冬型ふゆがたの気圧きあつ配置はいちは数すう日にち続つづくおそれがある」と述のべ、大雪おおゆきによる交通こうつうへの影響えいきょうや暴風ぼうふう、暴風ぼうふう雪ゆき、高波たかなみに警戒けいかいするよう呼よびかけました。

「公共こうきょう交通こうつう機関きかんの大幅おおはばな遅延ちえんや運休うんきゅう発生はっせいのおそれ」

国土こくど交通こうつう省しょうの担当たんとう者しゃは「車両しゃりょうの立往生たちおうじょう、道路どうろの通行止つうこうどめ、公共こうきょう交通こうつう機関きかんの大幅おおはばな遅延ちえんや運休うんきゅうが発生はっせいし通勤つうきん・通学つうがくなどに影響えいきょうが出でるおそれがある。テレワークの活用かつようなどを含ふくめ不要ふよう不急ふきゅうの外出がいしゅつを控ひかえ、予定よていの変更へんこうを検討けんとうしてほしい」と呼よびかけました。

「立往生たちおうじょう警戒けいかい十じゅう分ふんに」

また、国土こくど交通こうつう省しょうの担当たんとう者しゃは「去年きょねん1月つきに名神めいしん高速こうそく道路どうろで車両しゃりょうの立往生たちおうじょうが発生はっせいし、通行止つうこうどめの解除かいじょまでに最大さいだい34時間じかんを要ようした。警戒けいかいを十分じゅうぶんにしてもらい慎重しんちょうに行動こうどうしてほしい」と述のべたうえで、やむをえず積雪せきせつが想定そうていされる地域ちいきで運転うんてんする場合ばあいは、冬ふゆ用ようタイヤの装着そうちゃくやチェーンの早はやめの装着そうちゃく、スコップといった冬ふゆ用ようの装備そうびを準備じゅんびするなど対策たいさくを徹底てっていするよう呼よびかけました。

「予防よぼう的てきな通行止つうこうどめもう回うかいや運行うんこうルートの見直みなおしを」

国土こくど交通こうつう省しょうの担当たんとう者しゃは「大だい規模きぼな車両しゃりょうの滞留たいりゅうを回避かいひするため、予防よぼう的てきな通行止つうこうどめを行おこなうことがある。その際さいには高速こうそく道路どうろと並行へいこうする国道こくどうが同時どうじに通行止つうこうどめとなることがある。う回うかいや運行うんこうルートの見直みなおしをお願おねがいしたい」と話はなしました。

また「運送うんそう事業じぎょう者しゃは冬ふゆ用ようタイヤが装着そうちゃくされているか確認かくにんし、荷主にぬしもトラック事業じぎょう者しゃへの運送うんそう依頼いらいなどについて大雪おおゆきの状況じょうきょうを踏ふまえて控ひかえることなどを検討けんとうしてほしい」と呼よびかけました。

「広ひろい範囲はんいで影響えいきょうが長引ながびくおそれ」

気象庁きしょうちょうは「今回こんかい、寒気さむけを伴ともなった気圧きあつの谷たにの規模きぼが大おおきく、北きた日本にっぽんから西日本にしにほんの日本海にほんかい側がわを中心ちゅうしんに広ひろい範囲はんいで影響えいきょうが長引ながびくおそれがある。先月せんげつ8日にちにも大雪おおゆきに伴ともなう緊急きんきゅう発表はっぴょうを行おこなったがその時ときと比くらべて寒気さむけが南下なんかする。太平洋たいへいよう側がわでも風かぜが吹き抜ふきぬける地域ちいきでは積雪せきせつのおそれがある。どの地域ちいきでどの程度ていど降ふるのかは風かぜの向むきや強つよさで変かわる」と述のべ最新さいしんの情報じょうほうを確認かくにんするよう呼よびかけました。

「寒気さむけの影響えいきょう長引ながびく」予想よそうの理由りゆうは

寒気さむけの影響えいきょうが長引ながびくと予想よそうされる理由りゆうについて、気象庁きしょうちょうは「偏西風へんせいふうが日本にっぽん付近ふきんで大おおきく蛇行だこうすることで上空じょうくうの非常ひじょうに強つよい寒気さむけを伴ともなった低てい気圧きあつの動うごきが遅おそくなる。このため、次々つぎつぎと寒気さむけが流れ込ながれこみ影響えいきょうが長期間ちょうきかん続つづく見込みこみとなった」と説明せつめいしました。

「能登のと半島はんとう大雪おおゆきで家屋かおく倒壊とうかい大だいしけで浸水しんすいのおそれも」

また「能登のと半島はんとうでは4日にちから今月こんげつ6日にちにかけて大雪おおゆきのおそれがある。また、海上かいじょうを中心ちゅうしんに雪ゆきを伴ともなって非常ひじょうに強つよい風かぜが吹ふき海上かいじょうは大だいしけとなる見込みこみだ。能登のと半島はんとう地震じしんで損傷そんしょうした家屋かおくは雪ゆきで倒壊とうかいするおそれがあるほか海岸かいがん施設しせつが損傷そんしょうした場所ばしょでは波なみで浸水しんすいするおそれがある」と述のべました。

そして「最低さいてい気温きおんが氷点下ひょうてんかの冷え込ひえこみが続つづく見込みこみで体調たいちょう管理かんりに注意ちゅういしてほしい」と呼よびかけました。

今後こんごの見通みとおしは

今後こんごの見通みとおしについて、気象庁きしょうちょうは「目先めさきは今月こんげつ6日にちまでが大雪おおゆきや暴風ぼうふう雪ゆき、波浪はろうの1つのピークと考かんがえている」と述のべました。

また、4日にちから6日にちごろにかけて、帯状おびじょうの雪雲ゆきぐもを作り出つくりだす「JPCZ」の影響えいきょうで活発かっぱつな雪雲ゆきぐもが断続だんぞく的てきに流れ込ながれこむ見通みとおしを示しめしたうえで「東北とうほくの日本海にほんかい側がわから山陰さんいんに影響えいきょうし局地きょくち的てきに雪ゆきの降ふり方かたが強つよまるおそれがあり、警戒けいかいが必要ひつようだ」と述のべました。

さらに今回こんかいの寒気さむけについて、場所ばしょによっては数すう年ねんに1度ど程度ていどの強つよさとなる可能かのう性せいがあるとしたうえで、8日にち以降いこうも数すう日間にちかんは寒気さむけの流入りゅうにゅうが続つづく可能かのう性せいがあるとして注意ちゅういを呼よびかけました。

専門せんもん家かに聞きく取とるべき対策たいさくは？

防災ぼうさい科学かがく技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょ雪氷せっぴょう防災ぼうさい研究けんきゅうセンターの中村なかむら一樹かずきセンター長ちょうが、取とるべき対策たいさくとしてまず挙あげたのが「不要ふよう不急ふきゅうの外出がいしゅつを避さけること」です。そして、停電ていでんへの備そなえとして自宅じたくに懐中かいちゅう電灯でんとうやカセットコンロ、ラジオなどを備そなえることも有効ゆうこうだとしています。

もし、車くるまを運転うんてんしなければならない場合ばあいは▽必かならず冬ふゆ用ようタイヤを装着そうちゃくした上うえで、▽スタックや立往生たちおうじょうに巻き込まきこまれてしまったときのために車内しゃないにスコップや防寒ぼうかん着ぎ、ブランケット、携帯けいたい電話でんわのモバイルバッテリー、食料しょくりょうなどを用意よういしておいて欲ほしいと話はなしています。

中村なかむらセンター長ちょうは「強つよい雪ゆきをもたらす『JPCZ』は位置いちが変かわりやすいため、最新さいしんの気象きしょう情報じょうほうを注意ちゅういするようにしてほしい。ふだん降ふらない地域ちいきの方ほうは、タイヤは冬ふゆ用ようでないと運転うんてんしてはいけない。スリップや立往生たちおうじょうは不慣ふなれな人ひとには想像そうぞうつかないことだと思おもうが、停電ていでんした場合ばあいの備そなえも重要じゅうようだ。除雪じょせつ作業さぎょう中ちゅうの事故じこにも十分じゅうぶんに注意ちゅういして欲ほしい」と呼よびかけています。