日本新聞: 新しい地熱発電「クローズドループ」商業化めざし世界的に注目

新あたらしい地熱ちねつ発電はつでん「クローズドループ」商業しょうぎょう化かめざし世界せかい的てきに注目ちゅうもく

Feb 5, 2025 06:02 72

Furigana

「クローズドループ」と呼よばれる新あたらしい地熱ちねつ発電はつでんの方法ほうほうが注目ちゅうもくされています。高温こうおんの地層ちそうに人工じんこう的てきに水みずを流し込ながしこんで発電はつでんする技術ぎじゅつで、日本にっぽんの大手おおて電力でんりょくの中なかには、ことし、ヨーロッパで事業じぎょうを始はじめるところもあります。

「クローズドループ」は新あたらしい地熱ちねつ発電はつでんの方法ほうほうで、高温こうおんの地層ちそうに人工じんこう的てきにパイプで水みずを流し込ながしこみ、発生はっせいした蒸気じょうきでタービンを回まわして発電はつでんします。

高温こうおんの地層ちそうがあれば発電はつでんできるため、これまでの地熱ちねつ発電はつでんよりも候補こうほ地ちが多おおいとされていて、次世代じせだいの地熱ちねつ発電はつでんとして世界せかい的てきにも注目ちゅうもくされています。

日本にっぽん企業きぎょうも関心かんしんを寄よせていて、このうち中部ちゅうぶ電力でんりょくは2022年ねんにカナダのスタートアップ企業きぎょうに出資しゅっしし、ことし夏なつごろにドイツで商業しょうぎょう運転うんてんを始はじめる予定よていです。

会社かいしゃでは、成功せいこうすれば世界せかいで初はじめての商業しょうぎょう運転うんてんになるとしています。

中部ちゅうぶ電力でんりょくの佐藤さとう裕紀ゆうきグローバル事業じぎょう本部ほんぶ長ちょうは「クローズドループは、世界せかいのゲームチェンジャーになるかもしれない。コストを下さげることによって2050年ねんにはコスト効率こうりつが最もっともよい電源でんげんになる可能かのう性せいがある」と話はなしていました。

クローズドループをめぐっては、大手おおて商社しょうしゃの三井みつい物産ぶっさんも商業しょうぎょう化かを目指めざして、2023年ねんからアメリカの石油せきゆ大手おおてと北海道ほっかいどうのニセコ地域ちいきで実証じっしょう実験じっけんを行おこなっています。

地熱ちねつ発電はつでん国内こくないでの導入どうにゅう進すすまず

再生さいせい可能かのうエネルギーのうち、地熱ちねつ発電はつでんは、時間じかん帯たいや天候てんこうに左右さゆうされずに発電はつでんできるのが特徴とくちょうで、主おもに地下ちか2000メートルまでの地層ちそうから高温こうおんで高圧こうあつの蒸気じょうきや熱ねつ水すいを取り出とりだしてタービンを回まわすことで発電はつでんします。

日本にっぽんの地熱ちねつ資源しげん量りょうはアメリカ、インドネシアに次ついで世界せかいで3番目ばんめに多おおいとされていて、政府せいふも去年きょねん秋あきに閣議かくぎ決定けっていした経済けいざい対策たいさくで、地域ちいき経済けいざいの活性かっせい化か策さくの1つとして開発かいはつの強化きょうかを打ち出うちだしています。