日本新聞: 「母の友」休刊都内書店で催し育児雑誌の先駆け 72年の歴史

「母ははの友とも」休刊きゅうかん都内とない書店しょてんで催もよおし育児いくじ雑誌ざっしの先駆さきがけ 72年ねんの歴史れきし

Feb 5, 2025 06:02 7

Furigana

育児いくじ雑誌ざっしの先駆さきがけとして知しられ、70年ねん以上いじょうの歴史れきしがある月刊げっかん誌し「母ははの友とも」が今月こんげつ号ごうをもって休刊きゅうかんとなるのにあわせ、都内とないの書店しょてんで催もよおしが開ひらかれました。

福音ふくいん館かん書店しょてんの月刊げっかん誌し「母ははの友とも」は、1953年ねんに創刊そうかんされ、子育こそだてや暮くらしの情報じょうほうのほかに童話どうわも掲載けいさいされ、「ぐりとぐら」などの人気にんき絵本えほんも生うまれましたが、3日にちに発売はつばいの3月つき号ごうをもって休刊きゅうかんとなります。

これにあわせ4日にち、都内とないの書店しょてんでは伊藤いとう康やすし編集へんしゅう長ちょうと、雑誌ざっしで企画きかくを担当たんとうする歌人かじんの東あずま直子なおこさんによる対談たいだんの催もよおしが開ひらかれました。

伊藤いとう編集へんしゅう長ちょうは、創刊そうかんの経緯けいいについて「戦争せんそうを経験けいけんして兄弟きょうだいを亡なくした初代しょだいの編集へんしゅう長ちょうが『生いきることを考かんがえる雑誌ざっしを作つくりたい』と考かんがえた」と明あかしました。

東ひがしさんは、子こどもたちから出でた何気なにげないことばを家族かぞくから募集ぼしゅうする「こどものひろば」という企画きかくの選者せんじゃを務つとめ、「子こどもにはいろんなものが生き生いきいきと見みえていると気付きづかされました。近ちかくにいる大人おとながことばをつかまえて届とどけてくれるありがたい場所ばしょでした」と振り返ふりかえっていました。

催もよおしにはオンラインを含ふくめおよそ280人にんが参加さんかし、都内とないの40代だいの女性じょせいは「娘むすめが小ちいさいときに読よんでいて子育こそだてのつえのような雑誌ざっしだったので悲かなしく思おもいます。具体ぐたい的てきなノウハウとは違ちがう、子育こそだての豊ゆたかな部分ぶぶんを補完ほかんしてくれる雑誌ざっしでした」と話はなしていました。

「母ははの友とも」の編集へんしゅう長ちょうで、福音ふくいん館かん書店しょてんの伊藤いとう康やすしさんは「イベントでもたくさんの方ほうが『残念ざんねん』とか『母校ぼこうがなくなったような気持きもち』とおっしゃっていて痛切つうせつな思おもいがしましたが、それと同時どうじに『お疲おつかれさまでした』と言いわれて感謝かんしゃの気持きもちでいっぱいです。他社たしゃの広告こうこくは1ページもない、広告こうこく収入しゅうにゅうが0円えんの媒体ばいたいですが、何なんとかしながらこの72年間ねんかん、子こどもと大人おとなが集つどえる場所ばしょを作つくってきたと思おもいます」と話はなしていました。