NHKが県内の各自治体に取材したところ、27日午前10時現在、かほく市、輪島市、羽咋市、宝達志水町の合わせておよそ9200戸で断水が発生しています。
このうち、かほく市では、26日午後9時半ごろから七塚地区と大崎地区の住民から「水が出ない」という問い合わせが相次ぎ、27日朝の時点で2つの地区合わせておよそ5300戸で断水しているということです。
市によりますと、上水道の水を一時的に蓄えておく「配水池」の水がめが空になり、水を供給できなくなっているということで、市が開設した給水所には、27日朝も水を求める人たちが次々と訪れていました。
七塚地区で1人暮らしをしている新田正英さん(79)の家でも26日午後9時ごろから水が出なくなり、トイレや風呂、洗面台も使えなくなってしまいました。
新田さんは「まさか朝になっても水が出ないとは思いませんでした。トイレは外で借りたり、手を洗うときは雪で手をこすったりして過ごしています」と話していました。
かほく市では、七塚地区にある小学校2校と、中学校1校の臨時休校を決めています。
さらにこの4校とは別の樋川小学校でも、水の出る状態がよくないとして、27日朝、登校してきた児童をそのまま帰宅させ、臨時休校とする措置をとったということです。 町の教育委員会は、臨時休校とした理由について、給食を各学校でつくっていることや、児童の手洗いやトイレに影響があることを考慮したとしています。 細江孝教育長は「漏水などでの休校は初めてで、現在、教職員と業者で漏水などの点検をしています。週明けには通常の学校生活ができるように対応したい」と話しています。
それぞれの学校では休校や午前で授業を取りやめるなどの対応をとっています。
三重県によりますと、強い寒波の影響で県内では引き続き気温が低い状態が続いていて、この影響で、県北部を中心に水道管の破裂や漏水が相次いでいるということです。 このうち、四日市市では市内全域で水道管からの水漏れや水が濁っているといった連絡が相次いでいるということです。 市内の楠地区では配水池の水位が下がり、今後、断水する可能性もあることから、市では市民センターなど3か所に給水場所を設けて対応にあたっています。 県によりますと、四日市市を含め、桑名市や鈴鹿市など県北部を中心に12の市町で漏水が発生していますが、詳しい戸数などはわかっていないということです。 また、いなべ市藤原町では正午時点で、572戸が断水していて、町内にある4つの公民館で給水車による給水活動を行っているということです。
金沢市企業局によりますと、氷点下の厳しい寒さが続くと、水道管の中の水が凍結します。 水は凍ると体積が膨張し、このとき、水道管の破裂が起こります。そのあと気温が上昇すると、水道管の中の氷が溶けて破裂した場所から水が漏れ出します。 上水道の貯水用タンクでは、ポンプで給水してためた水を各家庭などに供給していますが、水道管からの漏水が多くなると、タンクの中から水が無くなっていき、これが長時間続くと、断水が起きる可能性が高くなるということです。
小学校と中学校で臨時休校も
輪島市 断水で給食提供できず
三重県 北部を中心に断水や漏水
断水はなぜ起こるのか
