日本新聞: フィリピン軍 “南シナ海駐留部隊の食料中国側に奪われた”

フィリピン軍ぐん “南シナ海みなみしなかい駐留ちゅうりゅう部隊ぶたいの食料しょくりょう中国ちゅうごく側がわに奪うばわれた”

Jun 4, 2024 19:06

Furigana

フィリピン軍ぐんは、中国ちゅうごくと領有りょうゆう権けんを争あらそう南シナ海みなみしなかいのセカンド・トーマス礁の拠点きょてんに駐留ちゅうりゅうする部隊ぶたいに届とどけるため、航空こうくう機きから食料しょくりょうを投下とうかしたところ、中国ちゅうごく側がわに奪うばわれたと発表はっぴょうし、「挑発ちょうはつ行為こういであり違法いほうだ」と非難ひなんしました。

フィリピン軍ぐんのトップ、ブラウナー参謀さんぼう総長そうちょうは4日にち、首都しゅとマニラで記者きしゃ会見かいけんを開ひらき、先月せんげつ19日にちに南シナ海みなみしなかいの岩礁がんしょう、セカンド・トーマス礁にあるフィリピン軍ぐんの拠点きょてんに向むけて航空こうくう機きから駐留ちゅうりゅう部隊ぶたいのための食料しょくりょうを投下とうかしたところ、一部いちぶを中国ちゅうごく側がわのボートに奪うばわれたと発表はっぴょうしました。

フィリピン軍ぐんが公開こうかいした当時とうじの様子ようすだとする映像えいぞうには、フィリピンの2隻せきのゴムボートと中国ちゅうごくの2隻せきのスピードボートが海うみに落おちた食料しょくりょうをめぐって、回収かいしゅうを激はげしく競きそいあう様子ようすが映うつっています。

会見かいけんでブラウナー参謀さんぼう総長そうちょうは「中国ちゅうごく側がわの挑発ちょうはつ行為こういだ。われわれの物資ぶっしを奪うばうことも違法いほうだ」と非難ひなんしました。

この岩礁がんしょうにあるフィリピン軍ぐんの拠点きょてんをめぐって、中国ちゅうごく側がわは、フィリピンが拠点きょてんを恒久こうきゅう化かするために、建設けんせつ資材しざいを運はこびこんでいると主張しゅちょうし、中国ちゅうごく海うみ警局きょくの船ふねがフィリピンの輸送ゆそう船せんに放水ほうすい銃じゅうを使用しようするなど妨害ぼうがい行為こういを繰り返くりかえしています。

ことし3月つきには乗組のりくみ員いんのけがが相次あいつぐ事態じたいとなり、フィリピン軍ぐんは物資ぶっしの新あらたな補給ほきゅう方法ほうほうを模索もさくしていました。

フィリピン軍ぐんによりますと、南シナ海みなみしなかいで中国ちゅうごく側がわが軍ぐんの補給ほきゅう物資ぶっしを奪うばったのは、これが初はじめてだということです。

中国ちゅうごく外務省がいむしょう「フィリピン側がわが対立たいりつ激化げきかさせている」

中国ちゅうごくとフィリピンが領有りょうゆう権けんを争あらそう南シナ海みなみしなかいの岩礁がんしょう、セカンド・トーマス礁をめぐり双方そうほうの非難ひなんの応酬おうしゅうとなるなか、中国ちゅうごく外務省がいむしょうの毛もう寧やすし報道ほうどう官かんは4日にちの記者きしゃ会見かいけんで、セカンド・トーマス礁を中国ちゅうごく名めいの「仁愛じんあい礁」と呼よび「仁愛じんあい礁の問題もんだいにおいてフィリピン側がわは絶たえず権利けんりの侵害しんがいや挑発ちょうはつをして対立たいりつを激化げきかさせている」と反発はんぱつしました。