“秘密ひみつ漏ろうえい”鹿児島かごしま県警けんけい元もと部長ぶちょう「職員しょくいんの犯罪はんざい行為こうい隠蔽いんぺい許ゆるせず」

鹿児島かごしま県けん警察けいさつ本部ほんぶ生活せいかつ安全あんぜん部ぶの元もと部長ぶちょう、本田ほんだ尚志ひさし容疑ようぎ者しゃ（60）は、退職たいしょく後ごのことし3月つき下旬げじゅん、個人こじん情報じょうほうなどを含ふくむ警察けいさつの内部ないぶ文書ぶんしょを第三者だいさんしゃに郵送ゆうそうし、職務しょくむ上じょう、知しり得えた秘密ひみつを漏もらしたとして、国家こっか公務員こうむいん法ほう違反いはんの疑うたがいで先月せんげつ31日にちに逮捕たいほされました。

警察けいさつは流出りゅうしゅつした内部ないぶ文書ぶんしょの詳くわしい内容ないようについては明あきらかにしていません。

この事件じけんで5日にち、鹿児島かごしま地方ちほう裁判所さいばんしょで勾留こうりゅう理由りゆうを明あきらかにする手続てつづきが行おこなわれ、元もと部長ぶちょうが出廷しゅっていしました。

元もと部長ぶちょうは内部ないぶ文書ぶんしょを記者きしゃに送おくったことを明あきらかにしたうえで、その理由りゆうについて「県警けんけい職員しょくいんが行おこなった犯罪はんざい行為こういを鹿児島かごしま県警けんけいの野川のがわ本部ほんぶ長ちょうが隠蔽いんぺいしようとしたことがあり、そのことがいち警察官けいさつかんとしてどうしても許ゆるせなかった」と述のべました。

流出りゅうしゅつした内部ないぶ文書ぶんしょには枕崎まくらざき警察けいさつ署しょの巡査じゅんさ部長ぶちょうが逮捕たいほされ、3日にちに起訴きそされた盗と撮と事件じけんへの警察けいさつの対応たいおうの状況じょうきょうなどが記しるされていたということです。

この事件じけんについて元もと部長ぶちょうは「早期そうきに捜査そうさに着手ちゃくしゅし事案じあんの解明かいめいをしようと本部ほんぶ長ちょうに指揮しき伺うかがいをしたが『最後さいごのチャンスをやろう』『泳およがせよう』と言いって印鑑いんかんを押おさなかった。県民けんみんの安全あんぜんより自己じこ保身ほしんを図はかる組織そしきに絶望ぜつぼうした」と述のべました。

元もと部長ぶちょうの発言はつげんについて、鹿児島かごしま県警けんけいは「現在げんざい捜査そうさ中ちゅうの事件じけんの容疑ようぎ者しゃの供述きょうじゅつ内容ないようについてのコメントは差し控さしひかえる」としています。

元もと部長ぶちょうの弁護士べんごし「勾留こうりゅうは不当ふとうで早急そうきゅうに釈放しゃくほう求もとめる」

裁判所さいばんしょでの手続てつづきのあと、元もと部長ぶちょうの担当たんとうの永里ながさと桂かつら太郎たろう弁護士べんごしは記者きしゃ団だんの取材しゅざいに対にたいし「私利しり私欲しよくのためではなく、公益こうえきのために愛あいしていた組織そしきをよくしたいという思おもいでやった。勾留こうりゅうは不当ふとうで早急そうきゅうに釈放しゃくほうを求もとめる」と述のべました。

5日にち、勾留こうりゅうを取り消とりけす請求せいきゅうを裁判所さいばんしょに行いったということです。

鹿児島かごしま県警けんけい 野川のがわ本部ほんぶ長ちょう 県議会けんぎかいで陳謝ちんしゃ

鹿児島かごしま県けん議会ぎかいで行おこなわれた5日にちの一般いっぱん質問しつもんで、県警けんけい察さっ本部ほんぶの野川のがわ明あきら輝てる本部ほんぶ長ちょうは、県警けんけい生活せいかつ安全あんぜん部ぶの元もと部長ぶちょうが逮捕たいほされたことについて「職員しょくいんの模範もはんとなるべき元もと幹部かんぶが逮捕たいほされる事案じあんが明あきらかになり、県民けんみんに不安ふあんとご迷惑めいわくをおかけしていることに改あらためておわび申し上もうしあげる」と陳謝ちんしゃしました。

また、相次あいつぐ警察官けいさつかんの不祥事ふしょうじの再発さいはつ防止ぼうし策さくについては「職員しょくいんの個性こせいや特性とくせいに配慮はいりょした個別こべつ教育きょういくが十分じゅうぶんなされなかったことに課題かだいを感かんじている。個性こせいや立場たちばを意識いしきした教育きょういくを粘り強ねばりづよく不断ふだんに実施じっしすることが重要じゅうようと考かんがえていて、こうした取り組とりくみによって個人こじんの資質ししつの向上こうじょうを図はかっていく」などと述のべました。

議会ぎかい終了しゅうりょう後ご、野川のがわ本部ほんぶ長ちょうは報道陣ほうどうじんの取材しゅざいに応おうじることなく、県議会けんぎかいをあとにしました。