御嶽みたけ海うみが大関おおぜき昇進しょうしん 口上こうじょうで「相撲すもう道どうにまい進まいしん」大だい相撲すもう

御嶽みたけ海うみは、東京とうきょう 墨田すみだ区くの出羽海でわのうみ部屋へやで大関おおぜき昇進しょうしんの伝達でんたつ式しきを終おえた後のち、記者きしゃ会見かいけんに臨のぞみました。

御嶽みたけ海うみは伝達でんたつ式しきでの口上こうじょうを終おえて「ほっとしている。一生いっしょうに一いち度どのことなので、しっかり言いえるかどうか緊張きんちょうしたが、満点まんてんです」と心境しんきょうを話はなしました。

そのうえで、口上こうじょうに「感謝かんしゃの気持きもち」ということばを盛り込もりこんだことについて「中学校ちゅうがっこうの恩師おんしに“感謝かんしゃの気持きもちを忘わすれないで相撲すもうを取とりなさい”と、大学だいがくに行いってもプロになってもずっと言いわれ続つづけてきた。その恩師おんしのことばを取とった」と説明せつめいしました。

また「自分じぶんの持ち味もちあじを生いかす」ということばを盛り込もりこんだことについては「中学校ちゅうがっこうの石碑せきひに、自分じぶんの持ち味もちあじを生いかせよということばが刻きざまれていて、それを使つかわせていただいた」と説明せつめいし「部屋へやはもちろん、いろいろな人ひとに支ささえられ、つながれているので、その感謝かんしゃを込こめた」と話はなしました。

御嶽みたけ海うみは初はじめて三さん役やくに昇進しょうしんしてから、およそ5年間ねんかんでの大関おおぜき昇進しょうしんで「大関おおぜき候補こうほとずっと言いわれてきて、いろんな方ほうに先さきを越こされて、すごく悔くやしい思おもいもした。試行しこう錯誤さくごしながらつかんだのはうれしい」と話はなしました。

大関おおぜきの地位ちいについては「ここからがスタートラインに立たった感かんじなので、今いままで以上いじょうに気きを引き締ひきしめてやっていくしかない」と責任せきにんの重おもみを感かんじている様子ようすでした。

また、長野ながの県けん出身しゅっしん力士りきしとして、江戸えど時代じだいに無類むるいの強つよさを発揮はっきした伝説でんせつ的てきな大関おおぜき、雷電らいでん以来いらい227年ねんぶりの大関おおぜき昇進しょうしんを果はたしたことについては「雲の上くものうえの存在そんざいだ。自分じぶんがその後そのごというのは荷にが重おもいと思おもう」と話はなしていました。

そして、理想りそうの大関おおぜき像ぞうとして「近寄ちかよりがたい大関おおぜきになることが本当ほんとうは目標もくひょうだが、自分じぶんの性格せいかく上じょう、みんな話はなしかけてくれるので、土俵どひょうの上うえでは人一倍ひといちばい気迫きはくのある大関おおぜきで、土俵どひょうをおりたら少すこしフランクな大関おおぜきになれればいいと思おもう」と話はなしていました。

その上うえで、今後こんごに向むけて「自分じぶんの相撲すもうを取とってほしい」と期待きたいを寄よせていました。

また、母ははのマルガリータさんは初はつ場所ばしょの千秋楽せんしゅうらく、国技こくぎ館かんで取組とりくみを見みていましたが、本人ほんにんと会あうのは2年ねんぶりだということで「いつも愛あいしているよ、頑張がんばって下くださいと声こえをかけた。ケガをしないように祈いのっている」と話はなしていました。

その上うえで「協会きょうかいの顔かおとして、大関おおぜきの地位ちい、恥はずかしくない相撲すもう、言動げんどう、行動こうどうを取とりながら、さらに上うえを目指めざしてほしい」と期待きたいを込こめました。

平成へいせいの大だい横綱よこづな 貴乃花たかのはなは、平成へいせい5年ねんに大関おおぜきに昇進しょうしんした際さいに「今後こんごも不撓ふとう不屈ふくつ（ふとうふくつ）の精神せいしんで相撲すもう道どうに精進しょうじんします」と述のべました。

「不撓ふとう不屈ふくつ」は「どんな苦労くろうや困難こんなんにもくじけないこと」という意味いみの言葉ことばで貴乃花たかのはなが横綱よこづな昇進しょうしんの際さいにも用もちいていました。

貴乃花たかのはなの兄あにの元もと横綱よこづな 若乃花わかのはなが大関おおぜきに昇進しょうしんした際さいは「今後こんごも一意いちい専心せんしんの気持きもちを忘わすれず相撲すもう道どうに精進しょうじん致いたします」と口上こうじょうを述のべました。

「一意いちい専心せんしん」は「わき目わきめもふらず心こころを一ひとつのことだけに注そそぐ」という意味いみです。

おととしの秋場所あきばしょのあと昇進しょうしんした正代しょうだいは「至誠しせい一貫いっかんの精神せいしんで相撲すもう道どうにまい進まいしんして参まいります」と述のべました。

“至誠しせい”には、「極きわめて誠実せいじつであること」や「このうえない真心まごころ」という意味いみがあり、正代しょうだいは、誠実せいじつさを貫き通つらぬきとおすことが「今後こんごの自分じぶんの生き方いきかたに当あてはまる」として新しん大関おおぜきの決意けついを込こめました。

一方いっぽうで、四よん字じ熟語じゅくごなどを使つかわない口上こうじょうもありました。

元もと横綱よこづな 稀まれ勢ぜいの里さとが平成へいせい23年ねんに昇進しょうしんした際さいの口上こうじょうは「大関おおぜきの名なを汚よごさぬよう精進しょうじんします」という簡潔かんけつな言葉ことばでした。

3年ねん前まえに大関おおぜきに昇進しょうしんしたときの貴き景勝けいしょうは「武士ぶし道どう精神せいしんを重おもんじ、感謝かんしゃの気持きもちと思おもいやりを忘わすれず相撲すもう道どうに精進しょうじんして参まいります」と述のべ「武士ぶし道どう精神せいしん」という漢字かんじ5文字もじに思おもいを込こめました。

御嶽みたけ海うみは優勝ゆうしょうから一いち夜や明あけて開ひらいた記者きしゃ会見かいけんで、口上こうじょうについて「シンプルにいこうかなと思おもう」と話はなしていました。