マスクして50cm以内いないの会話かいわ リスク高たかまる 富岳ふがくシミュレーション

イベント会場かいじょうの席せきに座すわり、間隔かんかくを空あけず隣となりの人ひとと1時間じかんの会話かいわをした時とき、

▽感染かんせん者しゃがマスクをしていない場合ばあい、斜ななめ前まえの人ひとの感染かんせん確率かくりつが56％など、周囲しゅういの複数ふくすうの人ひとに感染かんせんの可能かのう性せいがあり、

▽マスクをした場合ばあいでも、隣となりの人ひとは感染かんせん確率かくりつが40％になることがわかりました。

一方いっぽうで、

▽感染かんせん者しゃがマスクをして1席せき分ぶんの間隔かんかくを空あけて座すわった場合ばあいには、感染かんせんリスクを大幅おおはばに抑おさえられるということです。

研究けんきゅうチームは、イベントでの感染かんせん対策たいさくには、マスクをするだけでなく適切てきせつな距離きょりをとることが重要じゅうようだとしています。

シミュレーションは、およそ44平方メートルへいほうめ-とるの飲食いんしょく店てんで16人にんの客きゃくがマスクを外はずして1時間じかん滞在たいざいし、感染かんせんしている客きゃくの1人にんが大声おおごえで30分間ふんかん会話かいわするという想定そうていで行おこなわれ、店内てんないのエアコンや換気かんき設備せつびなどが飛ひまつの拡散かくさんにどのように影響えいきょうするのかを分析ぶんせきしました。

その結果けっか、

▽法律ほうりつで店内てんないに設置せっちすることが義務ぎむづけられている換気かんき装置そうちだけが作動さどうしている場合ばあいと、

▽それに加くわえて、エアコンも作動さどうさせた場合ばあいを比較ひかくすると、

エアコンも作動さどうさせた方ほうが、空気くうきがかき混かきまぜられることから、感染かんせん確率かくりつが2割わりから3割わり程度ていど、減少げんしょうすることがわかりました。

さらに、

▽ちゅう房ちゅうぼうの換気扇かんきせんを作動さどうさせ、

▽テーブルにパーティションを設置せっちすると、

感染かんせん確率かくりつは3分ぶんの1程度ていどまで下さがることが分わかりました。

坪倉つぼくら誠まことチームリーダーは「社会しゃかい全体ぜんたいとして考かんがえたときに、いちばん平均へいきん化かした方法ほうほうで分析ぶんせきした。個別こべつのケースでは、どこに高たかいリスクがあるのか分わかれば、いろいろな対策たいさくがある」として、こうした分析ぶんせきを元もとに、個別こべつの店舗てんぽに応おうじた対策たいさくを実施じっしすることが重要じゅうようだという認識にんしきを示しめしました。

およそ8平方メートルへいほうめ-とるの定員ていいん9人にんのカラオケボックスに、マスクを着用ちゃくようせずに1時間じかん滞在たいざいし、感染かんせん者しゃが1人にんいた場合ばあいを想定そうていしています。

その結果けっか、定員ていいんいっぱいの9人にんでは、

▽全員ぜんいんが大声おおごえで歌うたい続つづけた場合ばあい、平均へいきんの感染かんせん確率かくりつは35％で、2.8人にんの新規しんき感染かんせん者しゃの発生はっせいが予測よそくされましたが、

▽1人にんずつ自分じぶんの席せきで歌うたった場合ばあいには、平均へいきんの感染かんせん確率かくりつは9％で、新規しんき感染かんせん者しゃ数すうは0.7人にんに抑おさえられました。

また、グループを分割ぶんかつして、同おなじ部屋へやに入はいる人数にんずうを減へらすことで感染かんせんリスクを低ひくく抑おさえられることも分わかりました。

さらに、

▽部屋へやの排気はいき口ぐちの下したで1人にんずつ歌うたった場合ばあいは、平均へいきんの感染かんせん確率かくりつは4％、新規しんき感染かんせん者しゃ数すうは0.3人にんと、自分じぶんの席せきで歌うたった時ときに比くらべ感染かんせんリスクを半減はんげんできるとしています。

研究けんきゅうグループは、歌うたう場所ばしょを決きめることで、飛沫しぶきの発生はっせいか所しょが限定げんていされ、感染かんせんリスクの低減ていげんが期待きたいできるとしています。

今回こんかいのシミュレーションでは、座席ざせきの位置いちで感染かんせんリスクが変かわることのほか、歌うたう人ひと以外いがいがマスクをすることで、新規しんき感染かんせん者しゃの発生はっせいが2分ぶんの1から3分ぶんの1ほど低減ていげんできることが明あきらかになりました。