日本新闻: 高木美帆が銀メダル 2大会連続スピードスケート女子1500m

高木たかぎ美帆みほが銀メダルぎんめだる 2大会たいかい連続れんぞくスピードスケート女子じょし1500m

Feb 7, 2022 21:02

Furigana

北京ぺきんオリンピックのスピードスケート、女子じょし1500メートルで高木たかぎ木き美帆みほ選手せんしゅが銀メダルぎんめだるを獲得かくとくしました。高木たかぎ選手せんしゅはこの種目しゅもくで前回ぜんかい大会たいかいの銀メダルぎんめだるに続つづいて2大会たいかい連続れんぞくのメダル獲得かくとくです。

スピードスケートの女子じょし1500メートルには30人にんが出場しゅつじょうし、日本にっぽんからはこの種目しゅもくで世界せかい記録きろくを持もつ高木たかぎ美帆みほ選手せんしゅなど3人にんが出場しゅつじょうしました。

最終さいしゅう組ぐみに登場とうじょうした高木たかぎ選手せんしゅは、前半ぜんはんの700メートルを全体ぜんたいのトップで通過つうかし、持ち味もちあじの持久じきゅう力りょくを生いかして粘り強ねばりづよく滑すべりきりましたが、最後さいごはバランスを崩くずすなどトップには0秒びょう44及およばず、1分ふん53秒びょう72でフィニッシュし銀メダルぎんめだるを獲得かくとくしました。

高木たかぎ美帆みほ選手せんしゅはこの種目しゅもくで前回ぜんかいのピョンチャン大会たいかいの銀メダルぎんめだるに続つづいて、2大会たいかい連続れんぞくのメダル獲得かくとくです。

金メダルきんめだるは1分ふん53秒びょう28でオリンピック記録きろくを更新こうしんして2連覇れんぱを果はたしたオランダのイレーン・ビュスト選手せんしゅ、銅メダルどうめだるはオランダのアントワネット・デヨング選手せんしゅでした。

このほかの日本にっぽん選手せんしゅは佐藤さとう綾乃あやの選手せんしゅが1分ふん54秒びょう92で4位い、姉あねの高木たかぎ菜さい那選手せんしゅが1分ふん55秒びょう34で8位いで、いずれも入賞にゅうしょうを果はたしました。

「金きん」との差さ 4年ねん前まえは0秒びょう2 今回こんかいは0秒びょう44

高木たかぎ美帆みほ選手せんしゅは自身じしんが世界せかい記録きろくを持もつ得意とくいの1500メートルで、悲願ひがんのオリンピック個人こじん種目しゅもくの金メダルきんめだるには届とどきませんでした。

前回ぜんかいのピョンチャン大会たいかいも高木たかぎ選手せんしゅは女子じょし1500メートルの金メダルきんめだる最さい有力ゆうりょく候補こうほとして臨のぞみました。しかし、わずか0秒びょう2及およばず銀メダルぎんめだる。「やっぱり1番ばんを取とりたい」と新あらたな目標もくひょうを北京ぺきん大会たいかいでの個人こじん種目しゅもくの金メダルきんめだる獲得かくとくとしてこの4年間ねんかん、試行しこう錯誤さくごを続つづけてきました。

どのようにすれば少すこしでも速はやくなるのか滑すべり終おわるごとに氷上ひかみで考かんがえ、練習れんしゅうが終おわって考かんがえ、寝ねる前まえにも考かんがえる。その考かんがえることが高木たかぎ選手せんしゅの北京ぺきん大会たいかいに向むけた新あらたな滑すべりにつながりました。

それはおととしのシーズン前まえのことでした。右みぎひざのけがのため十じゅう分ふんにトレーニングが積つめずシーズン開幕かいまくが近ちかづいても「チームの練習れんしゅうに初はじめてついていけないと思おもった」と振り返ふりかえるほど筋力きんりょくが不足ふそくしていました。

この状況じょうきょうで速はやく滑すべるにはどうすればいいのか考かんがえ続つづけた高木たかぎ選手せんしゅは、力ちからをむだなく氷こおりに伝つたえられる”一瞬いっしゅん”があることに気きづきます。体重たいじゅうを最もっとも乗のせることができる骨盤こつばん、ひざ、足首あしくびが一直線いっちょくせんになる瞬間しゅんかんを捉とらえることで体力たいりょくの消耗しょうもうを抑おさえられるようになりました。

長野ながの大会たいかいのスピードスケート男子だんし500メートルで金メダルきんめだるを獲得かくとくした清水しみず宏保ひろやすさんもこの“一瞬いっしゅん”について「この瞬間しゅんかんに蹴けってあげると氷こおりなのにトランポリンのようにポンって跳ね上はねあがってくる感覚かんかくがある」と表現ひょうげんしたうえで「どんなに技術ぎじゅつを何なん年ねんも磨みがいていっても、高木たかぎ選手せんしゅの領域りょういきには追おいつけない」と高たかく評価ひょうかしていました。

高木たかぎ選手せんしゅはオリンピックに向むけて今こんシーズンは、この“一瞬いっしゅん”を捉とらえる滑すべりに磨みがきをかけてワールドカップで出場しゅつじょうした3戦せんすべてで優勝ゆうしょうを果はたすなど好調こうちょうを保たもっていました。

レースでも「やってきたことを実行じっこうするのみ」とこの”一瞬いっしゅん”を捉とらえつづけましたが、わずか0秒びょう44届とどかず2大会たいかい連続れんぞくの銀メダルぎんめだるとなりました。

「金メダルきんめだる逃のがしたことの悔くやしさが強つよい」

銀メダルぎんめだるの高木たかぎ美帆みほ選手せんしゅは「前回ぜんかいのオリンピックは、金メダルきんめだるが取とれなかった悔くやしさとメダルが取とれたうれしさが入いりまじっていたが、今回こんかいはメダルが取とれたことよりも金メダルきんめだるを逃のがしたことの悔くやしさが強つよい」とレース後ごの心境しんきょうを語かたりました。

また、金メダルきんめだるを獲得かくとくしたオランダのイレーン・ビュスト選手せんしゅがオリンピック記録きろくを更新こうしんしたあとの滑すべりだったことについて「どの選手せんしゅがどんなタイムを出だしたとしてもベストを尽つくすことに変かわりないと思おもっていたので、プレッシャーを感かんじたわけではない。ただ、自分じぶんの実力じつりょくが彼女かのじょより劣おとっていたのだと思おもう」と話はなしていました。

高木たかぎ美帆みほの獲得かくとくメダルは通算つうさん4個こ日本にっぽん選手せんしゅでは冬ふゆの五輪ごりん最多さいたに

高木たかぎ美帆みほ選手せんしゅは、オリンピックでのメダルは通算つうさん4個ことなり、JOC＝日本にっぽんオリンピック委員いいん会かいの記録きろくによりますと、日本にっぽん選手せんしゅでは冬ふゆのオリンピックで最多さいたとなりました。

高木たかぎ選手せんしゅは前回ぜんかいのピョンチャン大会たいかいで、団体だんたいパシュートで金メダルきんめだる、1500メートルで銀メダルぎんめだる、それに1000メートルで銅メダルどうめだるを獲得かくとくしています。

今こん大会たいかい5種目しゅもくに出場しゅつじょうする予定よていの高木たかぎ選手せんしゅは、このあとも1000メートルと500メートル、それに団体だんたいパシュートの3種目しゅもくを残のこしていて、さらなるメダルの獲得かくとくが期待きたいされています。

4位い佐藤さとう綾乃あやの「悔くやしい部分ぶぶんはあるがすごく楽たのしかった」

4位いで惜おしくもメダルを逃のがした佐藤さとう綾乃あやの選手せんしゅは「すべてのレースが終おわってからメダルまであとちょっとだと知しって、メダルを取とれなかったことに悔くやしい部分ぶぶんはあるが、すごく楽たのしかった」と振り返ふりかえりました。

そのうえで「スケート人生じんせいで初はじめてこんなに大おおきな舞台ぶたいで楽たのしくレースできたことは、大おおきな宝物ほうもつになった。すごく満足まんぞくできたレースだった」と笑顔えがおで話はなしていました。

8位い高木たかぎ菜さい那「団体だんたいパシュートではみんなで奪うばい返かえせるように」

8位い入賞にゅうしょうの高木たかぎ菜さい那選手せんしゅは「ラスト1周しゅうでしっかり戦たたかえれば3位い争あらそいをできるところにいたのかなと思おもうので、悔くいの残のこるレースになってしまった」と自身じしんのレースを振り返ふりかえりました。

また、妹いもうとの美帆みほ選手せんしゅが銀メダルぎんめだるだったことについて「やっぱりこの種目しゅもくで、妹いもうとに金メダルきんめだるを取とってほしかったという気持きもちはある。妹いもうとが1番ばん悔くやしいとは思おもうが、女子じょし団体だんたいパシュートではみんなで奪うばい返かえせるようにがんばりたい」と悔くやしそうに話はなしていました。