Actualités japonaises: ワリエワのドーピング疑いでITAが声明 “禁止薬物の陽性反応”

ワリエワのドーピング疑うたがいでITAが声明せいめい “禁止きんし薬物やくぶつの陽性ようせい反応はんのう”

Feb 11, 2022 15:02 1

Furigana

北京ぺきんオリンピックに出場しゅつじょうしているROC＝ロシアオリンピック委員いいん会かいのカミラ・ワリエワ選手せんしゅにドーピング違反いはんの疑うたがいがあったと報ほうじられている問題もんだいで、選手せんしゅのドーピング検査けんさを担になうITA＝国際こくさいテスト機関きかんが声明せいめいを発表はっぴょうし、去年きょねん12月つきに行おこなわれた検査けんさの結果けっか、禁止きんし薬物やくぶつの陽性ようせい反応はんのうが出でていたことを明あきらかにしました。

これは今月こんげつ8日にち、北京ぺきんオリンピックのフィギュアスケート団体だんたいでメダルの授与じゅよ式しきが行おこなわれなかったのは、金メダルきんめだるを獲得かくとくしたROCの15歳さい、カミラ・ワリエワ選手せんしゅにドーピング違反いはんの疑うたがいがあったなどと報ほうじられている問題もんだいです。

この問題もんだいについて、大会たいかいのドーピング検査けんさを担になうITAが声明せいめいを発表はっぴょうし、詳くわしい経緯けいいなどを明あきらかにしました。

ITAによりますと、ワリエワ選手せんしゅは去年きょねん12月つきにロシア国内こくないの大会たいかいに参加さんかした際さいのドーピング検査けんさの結果けっか、WADA＝世界せかいアンチドーピング機構きこうが禁止きんし薬物やくぶつとしている「トリメタジジン」について陽性ようせい反応はんのうが出でたということです。

この検査けんさ結果けっかは今月こんげつ8日にちに検査けんさ機関きかんから届とどいたとしています。

これを受うけて、ロシアアンチドーピング機構きこうが一時いちじ的てきな資格しかく停止ていし処分しょぶんとしましたが、その後そのご、ワリエワ選手せんしゅ側がわからの抗議こうぎが認みとめられ、処分しょぶんは解除かいじょされたということです。

IOCはこの決定けっていに対にたいして不服ふふく申し立もうしたてをCAS＝スポーツ仲裁ちゅうさい裁判所さいばんしょに行おこなう方針ほうしんだということで、ITAがその手続てつづきを代行だいこうするとしています。

カミラ・ワリエワ選手せんしゅ世界せかい最高さいこう得点とくてんの15歳さい異名いみょうは“絶望ぜつぼう”

フィギュアスケート、女子じょしシングルのカミラ・ワリエワ選手せんしゅはROC＝ロシアオリンピック委員いいん会かいの15歳さいです。

おととしの世界せかいジュニア選手権せんしゅけんで優勝ゆうしょうし、今こんシーズンからシニアに参戦さんせんしました。

フリーではトリプルアクセルに加くわえ4回転かいてんジャンプ3本ほんを跳とぶ極きわめて難なん度どの高たかいプログラムに挑いどんでいて、シニア転向てんこう1年ねん目めからグランプリシリーズ2つを含ふくめ、出場しゅつじょうした国際こくさい大会たいかいすべてで優勝ゆうしょうし、世界せかい最高さいこう得点とくてんを次々つぎつぎと塗り替ぬりかえました。

このうち、去年きょねん11月つきのグランプリシリーズロシア大会たいかいでは、ショート、フリーともにすべての演技えんぎをほぼ完璧かんぺきに決きめて272.71をマークし、自身じしんが持もつ世界せかい最高さいこう得点とくてんを更新こうしんして実力じつりょくを示しめしました。

他たを寄よせつけない圧倒的あっとうてきな演技えんぎからロシアでは“絶望ぜつぼう”という異名いみょうで呼よばれています。

今こん大会たいかいは、すでに団体だんたいに出場しゅつじょうし、予選よせんの女子じょしシングルショートプログラムでは世界せかい最高さいこう得点とくてんに迫せまる得点とくてんをマークするなど決勝けっしょうのフリーとともにトップになる活躍かつやくを見みせて、チームの金メダルきんめだる獲得かくとくに貢献こうけんしていました。

また、15日にちから始はじまる個人こじん戦せんの女子じょしシングルでは、同おなじくROCのアンナ・シェルバコワ選手せんしゅ、アレクサンドラ・トゥルソワ選手せんしゅとともに表彰台ひょうしょうだい独占どくせんを果はたすかどうかも注目ちゅうもくされています。

“トリメタジジン”とは

「トリメタジジン」は、血管けっかん拡張かくちょうや血ち流りゅう促進そくしん作用さようのある禁止きんし薬物やくぶつで、一般いっぱん的てきには狭心症きょうしんしょうなど心臓しんぞうの病気びょうきの治療ちりょうに使用しようされています。

WADA＝世界せかいアンチドーピング機構きこうが毎年まいとし改訂かいていしているドーピング違反いはんとなる「禁止きんし物質ぶっしつ」を定さだめた禁止きんし表ひょうでは、2014年ねんまでは興奮こうふん薬やくに分類ぶんるいされていましたが、2015年ねんからは代謝たいしゃ調節ちょうせつ薬やくに分類ぶんるいされています。