結局、平田さんたちはおよそ2時間後に救助されました。
救助を待っていた心境について平田さんは「1階部分が崩れたり、えぐれたりして、家がいつ傾くか分からなかったので、助からないと思っていました。仕事に出ていた主人や親族には『ダメかもしれない』などと連絡を入れ、『痛いのかな』、『苦しいのかな』などとも考えました。命があってよかったですが、記憶が飛びそうなくらい怖かったです」と振り返りました。
また、亡くなった北川さんとは、15年ほど前に平田さんの一家が引っ越してきたときから、地域の行事などを通じて交流があり、引っ越してすぐに北川さんから声をかけてもらったことが忘れられないと言います。 平田さんは「声を掛けあって、みんなで避難するべきでした。亡くなった現実を受け入れられず、数日間は話もしたくない状況でした。地域になじめたのも北川さんのおかげだと思っています。とてもショックを受けていて、もう少し落ち着かないと、なんとことばをかけたらいいか分かりません」と肩を落としていました。