アメリカ海軍の
制服組トップのギルデイ
作戦部長がNHKの
インタビューに
応じ、
台湾海峡でアメリカ
海軍の
駆逐艦の
前を
中国海軍の
駆逐艦が
横切った
行為について、「
高度な
能力を
持つ海軍に
期待される
行動ではない」と
批判した
上で、アメリカと
日本の
協力が
地域の
安定にとって
極めて重要に
なると
強調しました。
アメリカ海軍のギルデイ作戦部長は11日、首都ワシントンでNHKのインタビューに応じました。
ギルデイ作戦部長は中国が武力で台湾統一をはかる「台湾有事」の可能性について、「現時点で台湾有事が起きることを示す兆候はない」と述べました。
その一方で、アメリカの情報機関が、習近平国家主席が中国軍に対し、2027年までに台湾侵攻の準備を整えるよう指示したとの見方を示していることについて、「重く受け止めている」とし、「仮にそれが2027年や2030年であったとしても、即応できる態勢は常にとっていなければならない。ただ、われわれのねらいは紛争が起きないよう抑止することにある」と強調しました。
また、台湾海峡で先月、アメリカ海軍の駆逐艦の前を中国海軍の駆逐艦が近距離で横切った行為については、「危険であり、プロフェッショナルではない。高度な能力を持つ海軍に期待される行動ではない」と批判しました。
そして、中国を念頭に抑止力を高めていく鍵について、「紛争時だけでなく、平時においてインド太平洋が自由で開かれた地域であり続けられるよう、同盟国や友好国が協力し合うことが絶対的に重要だ」とし、アメリカと日本の協力関係こそが西太平洋地域の安定の礎だと強調しました。