デジタル庁によりますと、こうした取り組みは初めてだということです。
マッチングアプリをめぐっては恋愛感情を抱かせ金銭をだまし取る「ロマンス詐欺」に悪用されるケースが急増しているほか、個人情報を偽って登録しトラブルになるケースも相次いでいて本人確認の仕組みの強化が課題になっています。
こうした中、マッチングアプリの「タップル」を運営する東京の会社がマイナンバーカードで取得した独身であることを示す情報を活用して、本人確認を強化する取り組みを近く始めることになりました。
マイナンバーカードでは去年8月から婚姻関係の情報を取得できるようになっていて、会社では希望した利用者についてマイナポータルを経由して生年月日や性別などの情報が登録情報と一致しているか確認した上で、現在、独身であるという情報を取得しプロフィール画面に表示するということです。
独身であることを示す公的な証明書としては本籍地がある市区町村が発行する「独身証明書」があり、結婚相談所などのサービスを利用する際には、提出が求められていましたが、民間のマッチングアプリでは利用条件として独身であることが規約に記載されているだけだったため既婚者が独身と偽って利用しトラブルになるケースもみられたということです。
デジタル庁によりますと、一部のマッチングアプリではマイナンバーカードを本人の確認のためにすでに活用しているということですが、婚姻関係の情報を使って独身であることを確認する取り組みは初めてだということです。
会社では「ロマンス詐欺や既婚者利用などの不正利用者への対策を厳しくし、安全な利用環境を提供していきたい」と話しています。