原油価格は、アメリカと中国の貿易戦争の激化への懸念から一時およそ4年ぶりの水準に値下がりしていて、価格のさらなる下落につながる可能性もあります。
OPECプラスのうち、サウジアラビアやロシアなど8か国は3日にオンラインで会合を開き、6月の原油の生産量を5月に比べて1日あたり41万1000バレル増やすことを決めたと明らかにしました。
8か国は、ことし3月まで続けていた減産を4月から段階的に縮小し、原油の供給を拡大していますが、5月については当初の予定より増産すると表明したのに続いて、6月もさらなる増産を行う方針を示した形です。
国際的な原油取り引きの指標となるWTIの先物価格は4月、アメリカと中国の貿易戦争の激化が世界経済に及ぼす影響に懸念が強まって、およそ4年2か月ぶりに1バレル=55ドル台まで値下がりしました。
また、5月の原油市場でも一時1バレル=56ドル台まで下落していて、今回増産の方針が続けて示されたことで原油価格のさらなる下落につながる可能性もあります。