新型コロナの
流行期、
医療体制の
ひっ迫で
入院できる病床が
限られる
中、
高齢者福祉施設などでは
重症化した
入所者が
入院できずに
亡くなるケースが
相次ぎました。
在新冠疫情流行期间,由于医疗体系紧张,可供住院的病床有限,高龄者福利设施等地频繁出现重症入住者无法住院而去世的情况。
当時の
実態を
検証するため、
鹿児島大学などの
研究グループは
施設や
保健所などを
対象に
調査を
始めることになりました。
为了查明当时的实际情况,以鹿儿岛大学为首的研究团队决定针对相关设施和保健所等开展调查。
新型コロナの流行中、患者数が急増して病床のひっ迫が起きると、地域によっては保健所や都道府県が受け入れ先の病床を探す「入院調整」を行い、患者が入院できるかどうかを判断したり、自宅やホテルなどで療養する人に医療機器を届けたりといった対応がとられましたが、高齢者福祉施設などでは重症化しても入院できず、施設内で死亡する人が相次ぎました。
在新冠疫情流行期间,患者人数急剧增加导致病床紧张,一些地区的保健所或都道府县会进行“住院协调”,帮助寻找可接收患者的病床,判断患者是否能够住院,并向在家或酒店等地疗养的人提供医疗设备等措施。然而,在老年人福利设施等场所,即使病情加重也无法住院,导致接连有人在设施内去世。
当時、これらの施設が置かれていた状況を把握し、検証につなげようと、鹿児島大学や佛教大学などの研究グループは6月から調査を始めることになりました。
当时,为了了解这些设施的状况并用于验证,以鹿儿岛大学和佛教大学为主的研究小组决定从6月开始进行调查。
調査では、全国600余りの高齢者施設や障害者施設などに、施設内で死亡した人の数や、入院できなかった理由などについて、アンケートや聞き取りを行うほか、保健所や医療機関にも、当時の病床の使用状況や「入院調整」の基準などを尋ねて、施設などで暮らす人たちが受けた影響を調べることにしています。
调查将对全国600多家老年人设施和残疾人设施等,进行问卷调查和访谈,了解在设施内去世的人数、未能住院的原因等。此外,还将向保健所和医疗机构询问当时病床的使用状况以及“住院协调”的标准等,以调查居住在这些设施中的人们所受到的影响。
研究グループの共同代表をつとめる佛教大学の岡崎祐司教授は「医療資源が限られる中、地域の医療関係者は非常な努力をされ、うまくいったところもあれば、手が届かなかったところもある。
佛教大学的冈崎祐司教授,作为研究小组的共同代表表示:“在医疗资源有限的情况下,地方的医疗相关人员付出了极大的努力,有些地方取得了成功,也有些地方未能顾及到。”
その要因や
背景を
時間の
経過を
追って分析して
課題を
洗い出し、
再びパンデミックが
起きたとき、
どうすれば
多くの
人に
医療へのアクセスを
確保できるかを
提言したい」と
話しています。
他表示:“我们将分析这些因素和背景随时间的变化,查明存在的问题,并提出建议,以便在再次发生大流行时,能够确保更多人获得医疗服务。”
兵庫 西宮の特別養護老人ホーム 当時の状況は
新型コロナの流行中、4回のクラスター感染が起き、複数の死者が出た高齢者福祉施設では、医療体制がひっ迫していた地域の状況に理解を示しながらも、当時の対応についての検証を求めています。
在兵库西宫的特别养老院,当时正值新冠疫情流行,发生了四次聚集性感染,并有多名老人死亡。在这家高龄者福利设施中,虽然对当时医疗体系紧张的地区状况表示理解,但仍要求对当时的应对措施进行检证。
兵庫県西宮市の特別養護老人ホーム「甲寿園」では、コロナ禍の間、入所者への面会を制限したり、フロアごとに担当職員を決めて出入り口を分けるなどして、接触を少なくしたりといった対策をとっていたほか、感染者が出た際は感染した人とそうでない人の生活する場所を分ける「ゾーニング」も行っていました。
在兵库县西宫市的特别养老院“甲寿园”,新冠疫情期间,采取了限制探视入住者、每层楼指定负责职员并分开出入口以减少接触等对策。此外,当出现感染者时,还实行了将感染者与未感染者分开生活区域的“分区管理”。
しかし、施設ではクラスター感染があわせて4回起き、多くの入所者が治療を必要とする状況になりました。
但是,设施内共发生了4次群聚感染,导致许多入住者需要接受治疗。
中でも、2021
年4
月の
第4
波では
入所者20
人が
感染して、
重症に
なる人も
相次ぎました。
其中,2021年4月的第四波疫情中,有20名入住者感染,接连有人病情严重。
施設によりますと、保健所に「入所者の症状が重く入院が必要である」と訴えましたが、ほとんどの場合で「病床がひっ迫していて入院先が見つからない」と説明されたということです。
据该设施介绍,虽然向保健所反映称“入住者症状严重,需要住院”,但大多数情况下被告知“病床紧张,找不到可以住院的地方”。
入院できない高齢者は、施設の看護師が嘱託の医師の指示に従って、酸素を投与したり、たんを吸引したりするなどして対応しましたが、第4波だけで6人が施設内で亡くなったということです。
无法住院的高龄者,由设施的护士按照聘用医生的指示,进行吸氧、吸痰等护理措施,但仅在第四波疫情中,就有6人在设施内去世。
施設に残っている記録には「同じ状況の人がたくさんいてベッドが空かず難しい」とか「クラスターが起きたときは、みとりをしてもらう」といった保健所とのやりとりが残っています。
在设施中留下的记录显示,有很多处于同样状况的人,床位一直空不出来,情况很困难,或者在发生聚集性感染时,只能请保健所协助临终关怀等与保健所的交流内容也被保留下来了。
甲寿園の小林浩司園長は「当時のルールでは『原則、入院』のはずが、施設の入所者は入院できないのが前提になっていたように感じた。
甲寿园的园长小林浩司表示:“按照当时的规定,原则上应该‘住院’,但我感觉设施的入住者被默认无法住院。”
施設には
機材も
治療できる体制もないので、
入所者が
衰弱して
いくのを
ただ見ている
ほかなく、
本当につらかった。
由于设施既没有设备,也没有能够进行治疗的体制,只能眼睁睁看着入住者逐渐衰弱,真的非常痛苦。
保健所もものすごく
苦労されたと
思うので
非難はできないが、
何が
起きていたのか
しっかり検証してもらいたい」と
話していました。
我认为保健所也非常辛苦,不能责备他们,但希望能好好检证到底发生了什么。
西宮市保健所など 当時の対応は
2021年春に起きた感染拡大のいわゆる「第4波」の際、施設がある西宮市でも感染者が急増していました。
西宫市保健所等在2021年春季发生的所谓“第四波”感染扩大的时候,设施所在的西宫市感染者人数也在急剧增加。
当時は、厚生労働省の省令では「高齢者や持病のある人は原則、入院」とされていて、さらに兵庫県では「酸素投与が必要となる中等症の人」を優先して入院させる方針がとられていました。
当时,厚生劳动省的省令规定“老年人和有基础疾病的人原则上应住院”,此外兵库县还采取了“优先让需要吸氧的中等症患者住院”的方针。
しかし、西宮市保健所によりますと、こうした条件にあてはまる感染者が市内で確保されていた病床の数を大幅に上回り、1日当たり40人以上が入院を待っている状況だったということです。
但是,据西宫市保健所称,符合这些条件的感染者人数大大超过了市内可用病床的数量,导致每天有40人以上在等待住院。
こうしたことから、西宮市保健所は、医療機器を手配して施設に届けるなどしたほか、入院先が見つからない場合は「みとりの調整を行うよう施設に助言した」ということです。
因此,西宫市保健所不仅安排医疗器械并送到相关设施,还表示如果找不到住院地点,就会建议设施进行临终关怀的协调。
また西宮市保健所は、入院先を確保するため、兵庫県に対し、圏域を超えて空いている病床を探す「入院調整」を依頼し、その件数は2021年4月だけで21件に上りました。
此外,西宫市保健所为了确保住院场所,向兵库县请求跨区域寻找空余病床的“住院协调”,仅2021年4月此类案件就达到了21件。
一方、兵庫県には県内のほかの地域からも入院調整の要請が相次ぎ、第4波の間の「入院調整」の依頼は2149件でした。
另一方面,兵库县也接连收到来自县内其他地区的住院协调请求,在第四波期间,“住院协调”的请求共有2149件。
この結果、第4波での兵庫県内の病床使用率は最大で85。
因此,第4波期间兵库县内的病床使用率最高达到了85%。
1%に
達し、
優先して
入院させる
はずの
対象の
人でも
入院できない
ケースが
増加していたということです。
据称,即使是本应优先住院的对象,无法住院的情况也在增加,达到了1%。