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河かっ童ぱの雨あまごい
昔々むかしむかし、栃木とちぎ県けんの小貝こかい川がわに、いたずら好ずきな河童かっぱが住すんでいました。旅人たびびとを驚おどろかせたり、川かわに引ひき込こんだり、村むらの畑はたけを荒あらしたりして、人々ひとびとを困こまらせていました。ある日ひ、旅たびのお坊ぼうさんが河童かっぱに尋たずねました。「どうして悪わるいことばかりするの?」河童かっぱは「僕ぼくは一人ひとりぼっちで寂さびしいんだ。本当ほんとうは人間にんげんと仲良なかよくしたいけど、上手うまくいかないんだ」と答こたえました。「ならば、いたずらをやめて、人間にんげんの役やくに立たつことをしよう」とお坊ぼうさんは言いいました。河童かっぱは頷うなずきました。その年としの夏なつ、雨あめが全まったく降ふらず、田たんぼは干上ひあがり、井戸いどの水みずもなくなりました。「このままではみんな死しんでしまう」と村人むらびとたちは高たかい櫓やぐらを組くんで、雨乞あまごいの儀式ぎしきを行おこないましたが、全まったく効果こうかがありませんでした。そこに河童かっぱが現あらわれて、「僕ぼくに雨乞あまごいをさせてくれ」と言いいました。村人むらびとたちは信用しんようできないと思おもいましたが、「また悪わるさをするつもりか?」と疑うたがわれた河童かっぱは「それなら僕ぼくを縄なわで縛しばってもいい」と言いいました。縄なわで手てを縛しばられた河童かっぱは櫓やぐらの上うえで願ねがいました。「どうか雨あめを降ふらせてください」と。その祈いのりは何なん日にちも続つづきました。炎天えんてん下かで何なにも食たべず、何なにも飲のまず、ただひたすらに祈いのり続つづけた河童かっぱの一生いっしょう懸命けんめいな姿すがたを見みて、村人むらびとたちは一人ひとりまた一人ひとりと集あつまってきて、河童かっぱと一緒いっしょに願ねがいました。「どうか雨あめを降ふらせてください」と。みんなの心こころが一ひとつになった時とき、ついに雨あめが降ふり始はじめました。村人むらびとたちは手てを取とり合あって喜よろこびました。「河童かっぱよ、ありがとう」と。しかし、河童かっぱはもう息いきをしていませんでした。目めを閉とじて雨あめに打うたれながら、満足まんぞくそうに微笑ほほえんでいました。「次つぎは人間にんげんに生うまれ変かわって、この村むらに来きておくれ」と村人むらびとたちは言いいました。そして、河童かっぱの話はなしを語かたり継つぎ、決けっして忘わすれませんでした。