秋田県横手市に伝わる「五郎兵衛淵」という昔話です。
昔、五郎兵衛というおじいさんが畑でかわいい蛇を見つけました。子どもがいなかった五郎兵衛は、蛇を家に連れて帰って、太郎と名前をつけて育てました。
太郎はどんどん大きくなって、近所の人やおばあさんが怖がるようになりました。五郎兵衛は、太郎を川に放しました。川には深い所ができて、太郎がそこにいると言う人がいました。五郎兵衛がかわいがった蛇がいる淵という意味で、「五郎兵衛淵」と呼ぶようになりました。
ある日、おばあさんが病気になりました。五郎兵衛は、薬を買いに町に行きました。帰るときに大雨が降って、川の橋がなくなりました。五郎兵衛は家に帰ることができなくなりました。
すると、川に大きな木のようなものがありました。五郎兵衛がよく見ると、それは太郎でした。太郎は五郎兵衛を川の向こうに渡してから、流れていってしまいました。