子こどもが自室じしつに閉とじこもるのは親おやかち独立どくりつした自分じぶんだけの精神的せいしんてき世界せかいを持もちはじめたことの現あらわれだろうから、悪わるいとばかりは言いえない。子こどもだって、自分じぶんが親おやに完全かんぜん管理かんりされることをいつか嫌きらうようになるもので、もしそうならないとすれば、また「1」別べつの心配しんぱいが生しょうじるだろう。しかし、そうは言いっても、これは程度ていど問題もんだいで、子こどもが学校がっこうから帰かえってから寝ねるまで、食事しょくじの時ときを除のぞいてずうっと自分じぶんの部屋へやにいる、というのでは、家族間かぞくかんのコミュニケーションも稀薄きはくになる。だから、子こどもがある年齢ねんれいに達たっして自室じしつに閉とじこもりがちになることを、一ひとつの成長せいちょう過程かていとして認みとめるにしても、建築的けんちくてきに「2」それを助長じょちょうするような空間くうかんのつくり方かたは避さけるべきだろう。そういう考かんがえ方かたにしたがうと、子こども部屋べやは、あんまり居心地いごこちが良よくない方ほうがよいのではないか。居心地いごこちが良よくない、というと語弊ごへいがあるが、少すくなくても良よすぎない方ほうがいい。もっと正確せいかくに言いえば、ある内向的ないこうてきな時ときを過すごすには居心地いごこちがいいが、その気持きもちがふっと外そとへ向むいた時ときには、多少たしょう気きづまりに感かんじられて、自然しぜんに部屋へやの外そとへ、居間いまや食堂しょくどうへ出でていきたくなるような部屋へやがいい。(渡辺わたなべ武信たけのぶ『住すまい方かたの思想しそう』中央公論社ちゅうおうこうろんしゃによる)
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