JLPT N2 – Reading Exercise 50

#183
Furigana

手紙てがみというものは、不思議ふしぎ伝達でんたつ手段しゅだんである。

いている人間にんげん気持きもちはかならずといっていいほど文面ぶんめんる。心配しんぱいもしていないのに、心配しんぱいりするような手紙てがみいてはいけない。

そのような気持きもちはふういた瞬間しゅんかんに、さき相手あいてとどいてしまう。それが手紙てがみ一番いちばんおそろしいところとえよう。

あいしている気持きもちはとどくかもしれないが、同時どうじにその幼稚ようちさや、あいあささや、性格せいかくわるさまでもが相手あいてとどいてしまう。

手紙てがみというものは、人間にんげんこころうつかがみのような存在そんざいでもある。

つじ仁成ひとなり代筆屋だいひつや』による)

心配しんぱいりする:ここでは、心配しんぱいしているとおもわせる

Vocabulary (25)
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1
筆者は手紙をどのようなものだと考えているか。
1. 書き手の意図しないことまで伝わってしまうもの
2. 書き手の愛の深さだけが目立ってしまうもの
3. 書き手の伝えたいことが伝えられないもの
4. 書き手の心を思いどおりに伝えられるもの