ユナイテッド航空の旅客機が操縦室の窓に亀裂を生じ、緊急着陸を余儀なくされた事案について、その原因となったとみられる謎の物体は、気象観測用の気球であった可能性が高いことが新たに判明した。
米カリフォルニア州に拠点を置くスタートアップ企業「ウインドボーン」は20日、声明を発表し、自社が運用する気象観測用気球の一つが当該航空機と衝突した可能性が極めて高いとの見解を示した。同社は先端的な気象予測および大気データの収集を事業の柱としている。
問題となったユナイテッド航空1093便(ボーイング737型機)は、デンバー発ロサンゼルス行きであり、乗客134人と乗務員6人を乗せて17日にユタ州で緊急着陸した。航空管制の音声記録を伝える「LiveATC.net」によれば、操縦士らは冷静に緊急事態を宣言し、ソルトレークシティーへの迂回着陸を即座に決断したという。
着陸時には副操縦士が軽傷を負い、ソルトレークシティー消防局の発表によれば、現地で治療を受けたとのことである。
ウインドボーンは、米国家運輸安全委員会(NTSB)および米連邦航空局(FAA)の調査に全面的に協力していることを明らかにした。加えて、同社は高度3万フィート(約9,140メートル)から4万フィートの範囲での滞空時間を最小限に抑える措置を即時に導入したと述べている。さらに、リアルタイムの飛行データを活用し、航空機が標準高度外に存在する場合でも自動的に回避できるシステムの強化や、衝撃の規模や集中を低減するための新たなハードウェア開発にも着手している。
なお、飛行追跡サイト「フライトアウェア」によれば、当該機体はその後、ユナイテッド航空がボーイング737型機の整備を行うイリノイ州ロックフォードへと移送されたとのことである。