兵庫県西宮市には、お酒をつくる工場がたくさんありました。ある工場には、囲碁をするために来る「桜の翁」というおじいさんがいました。翁はお酒が好きで、帰るときにお酒を入れたひょうたんを持って帰りました。
ある日、お酒のいいにおいがすると、翁は言いました。そして、樽の後ろにあるねずみ取りの油揚げを見つけました。翁は、目を大きく開いて、よだれを出して、油揚げに手を伸ばしました。翁はねずみ取りに挟まれて、大きな声を出して逃げました。
あとで、工場の人が見ると、大きなきつねが樽の中で死んでいました。工場の人は、きつねを大切に埋めて、桜の木の下に小さなお堂をつくりました。そして、お酒をお供えするようになりました。