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光免疫療法ひかりめんえきりょうほうによるがん治療ちりょうの進展しんてんとその臨床的りんしょうてき意義いぎ
光免疫療法ひかりめんえきりょうほうによるがん治療ちりょうの進展しんてんとその臨床的りんしょうてき意義いぎ

近年きんねん、日本にほんにおいては「光免疫療法ひかりめんえきりょうほう(フォトイムノセラピー)」と呼よばれる革新かくしんてきながん治療法ちりょうほうが注目ちゅうもくを集あつめている。

この治療法ちりょうほうは、滋賀医科大学医学部附属病院しがいかだいがくいがくぶふぞくびょういん(大津市おおつし)や近江医療センターおうみいりょうせんたー(草津市くさつし)など、日本頭頸部外科学会にほんとうけいぶげかがっかいが認定にんていした医療機関いりょうきかんにおいて実施じっしされており、2020年ねんより公的医療保険こうてきいりょうほけんの適用対象てきようたいしょうとなったことから、患者かんじゃの経済的負担軽減けいざいてきふたんけいげんにも寄与きよしている。

光免疫療法ひかりめんえきりょうほうは、主おもとして再発性頭頸部さいはつせいとうけいぶがんや外科的切除げかてきせつじょが困難こんなんな症例しょうれいに対たいして適用てきようされており、喉のど、口腔こうくう、鼻腔びくうなどのがんに対たいし高たかい治療効果ちりょうこうかを示しめすとされる。

​​その仕組しくみは、がん細胞さいぼうに特異的とくいてきに結合けつごうする抗体こうたいと光感受性物質ひかりかんじゅせいぶっしつを組くみ合あわせた薬剤やくざいを体内たいないに投与とうよし、薬剤やくざいががん細胞さいぼうに集積しゅうせきした後のち、近赤外線きんせきがいせんレーザーを照射しょうしゃすることによってがん細胞さいぼうの膜まくを破壊はかいし、選択的せんたくてきに腫瘍細胞しゅようさいぼうを死滅しめつさせるというものである。

この方法ほうほうは、周囲しゅういの正常組織せいじょうそしきへの損傷そんしょうが最小限さいしょうげんに抑おさえられる点てんにおいて従来じゅうらいの治療法ちりょうほうとは一線いっせんを画かくしている。

さらに、専用せんようの針はりを用もちいて光ファイバーひかりふぁいばーを腫瘍しゅようの近傍きんぼうまで挿入そうにゅうし、深部しんぶに存在そんざいするがん細胞さいぼうに対たいしても直接的ちょくせつてきにレーザーを照射しょうしゃできることから、体からだの奥深おくふかくに位置いちする腫瘍しゅようにも対応たいおうし得えるという利点りてんがある。

腫瘍しゅようの縮小しゅくしょうが十分じゅうぶんでない場合ばあいには、4週間しゅうかん以上の間隔かんかくを空あけて最大さいだい4回かいまで治療ちりょうを繰くり返かえすことが可能かのうであり、標準治療ひょうじゅんちりょうである手術しゅじゅつや放射線療法ほうしゃせんりょうほうを既すでに受うけた患者かんじゃに対たいしても、追加治療ついかちりょうとして選択せんたくされるケースが増ふえつつある。

とはいえ、副作用ふくさようが皆無かいむというわけではない。

​​治療後ちりょうごには照射部位しょうしゃぶいに強つよい疼痛とうつうが生しょうじることがあり、また、光感受性ひかりかんじゅせいが一時的いちじてきに高たかまるため、一定期間いっていきかんは強つよい光ひかりを避さけ、サングラスを着用ちゃくようするなどの対策たいさくが求もとめられる。

滋賀県しがけんでは2022年ねん12月がつ、70代だい女性患者じょせいかんじゃに対たいして初はじめて光免疫療法ひかりめんえきりょうほうが実施じっしされた。

この患者かんじゃは上顎歯肉じょうがくしにくに再発さいはつしたがんを有ゆうしていたが、治療後ちりょうごには腫瘍しゅようの著明ちょめいな縮小しゅくしょうが認みとめられ、現時点げんじてんでは再発さいはつも確認かくにんされていないという報告ほうこくがなされている。

このように、光免疫療法ひかりめんえきりょうほうは従来じゅうらいの治療法ちりょうほうに比くらべて身体的負担しんたいてきふたんを軽減けいげんしつつ、がん細胞さいぼうを的確てきかくに標的ひょうてきとする新あらたな治療選択肢ちりょうせんたくしとして、今後こんごの臨床応用りんしょうおうようの拡大かくだいが強つよく期待きたいされている。