日本には「かんのんさま」という仏教の神様がいます。
昔、村に世話をするのが好きな弥兵衛という男がいました。旅をしている人が財布を忘れると、3日間も歩いて届けるような人でした。村の人たちは、弥兵衛の家に行って、お茶を飲んだり、ゆっくりしたりしていました。
ある暑い夏の夜、貧しそうな旅の僧が来て「泊めてほしい」と言いました。弥兵衛は、僧にお風呂に入ってもらって、料理を出しました。
次の日、僧は「ありがとう」と言って、古い絵を弥兵衛に渡しました。かんのんさまの絵でした。
その夜、村の人たちが弥兵衛の家に集まりました。弥兵衛はかんのんさまにもお酒を出しました。しばらくすると、お酒がなくなっていました。村の人たちがかんのんさまを見ると、顔が赤くなっていました。「かんのんさまがお酒を飲んだ」と言って、みんな驚きました。
村の人たちは「弥兵衛のような人に世話をしてもらいたいと思ったのだろう」と話しました。そして、弥兵衛の家にかんのんさまを見に来る人が増えました。