昔、大坂の池に1匹の蛙がいました。この蛙は、毎日同じ仕事の繰り返しに嫌になって、仕事をやめて、隣の池に行きました。
そこでは、蛙たちが豆を作っていました。大坂の蛙は豆作りの手伝いをしましたが、すぐに飽きてしまって、別の池に行きました。
そこでは、別の蛙たちが里芋を作っていました。大坂の蛙は手伝いをしましたが、すぐに飽きてしまって、何もしないでいました。
大坂の蛙は、どこか面白いところがないかと考えて、京都に行くことにしました。大坂の蛙は京都に向かって飛び続けて、大坂と京都の間にある大きな山の上に着きました。すると、京都のほうから1匹の蛙が来ました。
大坂の蛙が「京都はお寺や神社があって面白いところだろう」と聞くと、京都の蛙は「京都なんか面白くないところだ。大坂は面白いところだと聞いて、行っているところだ」と言いました。
それを聞いた大坂の蛙は「大坂なんかつまらない場所だ」と言うと、京都の蛙は「自分を大坂に行かせないために嘘を言っている」と言いました。2匹はお互いに嘘を言っているとにらみ合いました。
そこで2匹は「山の上から自分の目で景色を見る」と言って、背伸びをして、大坂と京都の景色を見ました。しかし、大坂も京都もあまり変わらないとわかって、2匹の蛙はがっかりしながら、自分の生まれた所に帰っていきました。
実は、2匹は勢いよく背伸びをして、背中が大きく曲がった状態で景色を見たので、2匹は前を見たつもりが後ろを見ていて、大坂の蛙は大坂を、京都の蛙は京都を見ていました。
それから、大坂の蛙は、生まれ育った大坂の池で頑張って畑の仕事をしているうちに、働くことが楽しくなって、仲間たちと仲良く暮らしました。