JLPT N1 – Reading Exercise 63
以下は、ある建築家が書いた文章である。
創造的な仕事においては、失敗は終わりを意味しない。試行錯誤を繰り返しながら、前進し続けることが重要だ。経験を積むごとに、判断力が磨かれ、無駄な遠回りを避けられるようになる。技術や知識が向上するからだ。
建築の現場で言えば、私は設計プロセスの中に、大きな失敗を防ぐための工夫を取り入れている。それは、「1」他分野の専門家と協働することである。異なる視点を持つ専門家が加わることで、独善的な設計に陥るのを防いでくれる。しかも私は信頼できる人材しかチームに入れないので、自分一人で考えるよりも、より高い完成度の建築が実現できるのだ。
努力を続けていると、予想外の成果に出会うことがある。かつて失敗作と烙印を押されたプロジェクトが、後になって評価されることもある。私の場合、地道に設計を続けているうちに、以前酷評された建物が再評価され、注目を集めるようになったこともある。
だから「2」決して挑戦をやめてはいけない。ただし、常に成功だけを求めるのは危険だ。挑戦しなければ成長はないが、必ず成功しよう、絶対にミスをしないようにと力みすぎると、余計なプレッシャーを背負い、結局うまくいかなくなる。