アメリカの保守層の若者に大きな影響力を持ち、9月、殺害された活動家のチャーリー・カーク氏を追悼する式典が西部アリゾナ州で行われ、トランプ大統領は「カーク氏が深く信じた価値観を守るため前進していく」と演説し、保守派の結束を訴えました。
トランプ大統領を熱狂的に支持する「MAGA派」の若者の代表格として知られたチャーリー・カーク氏は、今月10日、西部ユタ州の大学でのイベント中に22歳の男に銃で撃たれて殺害されました。
カーク氏の地元、西部アリゾナ州にあるスタジアムで21日、開かれた追悼式典には数万人が参加し、トランプ大統領や主要閣僚も顔をそろえました。
カーク氏が創設した保守系の政治団体の代表を引き継いだ妻のエリカさんに続いて最後にステージに上がったトランプ大統領は「カーク氏は私と肩を並べ、MAGAを結束させた」と功績をたたえました。
そして「カーク氏のメッセージはいま、より大きく強くなっている。彼が深く信じた価値観を守るため、前進していく」と述べ、保守派の結束を訴えました。
事件のあとSNS上で政治的な対立をあおるような投稿が相次ぎ、国内の分断が深まることが懸念されるなか、アメリカメディアは式典の特番を組むなど大きく報じています。
追悼式には各地から大勢の人が参列
チャーリー・カーク氏の追悼式には、アメリカ各地から大勢の人が参列しました。
アリゾナ州の29歳の女性は、カーク氏が殺害されたことについて、「本当に取り乱しました。1日半、泣きましたし、本当に辛いです。彼は言論の自由を奨励し、意見が合わない相手とも話をする人で、そのことが好きでした」と話していました。
また、カリフォルニア州の16歳の男性は、「カーク氏が亡くなり、本当に心が痛みました。トランプ大統領には、カーク氏の死を政治的な支持を得るために利用してほしくありません」と話していました。
カーク氏が創設した団体の本部前でも追悼
チャーリー・カーク氏が創設した西部アリゾナ州にある団体の本部の前には、連日、多くの人たちが訪れています。
追悼式の前日20日にも、花を手向ける人たちの姿がみられました。
オクラホマ州の男子大学生は、「カーク氏がきっかけで私は政治に関わるようになりました。だから、本当にショックです」と話していました。
オクラホマ州の別の男子大学生は、「本当に苦痛です。私たち学生は、恐れることなくカーク氏のあとを引き継ぎ、アメリカ全土で保守的な価値観のために戦い続ける責任があると思います」と話していました。
また、カリフォルニア州の19歳の女性は、「カーク氏への支持を示すために来ました。私はカーク氏を信頼していて、彼はトランプ氏が偉大な大統領だと強く信じていたので、どちらのことも支持します」と話していました。
世論調査“党派間の対立に不安 政治的な暴力の増加を懸念”
ロイター通信は、チャーリー・カーク氏が殺害された事件のあとアメリカで行った世論調査の結果、国民が党派間の対立に不安を感じ、政治的な暴力の増加を懸念していることが浮き彫りになったと伝えています。
この世論調査は、ロイター通信と調査会社の「イプソス」が今月12日から14日までの3日間、1037人を対象にインターネットで行いました。
それによりますと、「アメリカ国民の政治に関する言説が暴力を助長しているか」という質問に対し、「おおいに助長している」と答えたのは63%、「少し助長している」は31%でした。
また、「アメリカ国民は20年前と比べて異なる意見に寛容か」という質問に対しては、「不寛容になっている」が79%にのぼった一方、「寛容になっている」は10%にとどまり、政治的な分断が深まっていることがうかがえます。