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辛味成分抑制型タマネギ「スマイルボール」 辛味成分抑制型タマネギ「スマイルボール」 近年、日本国内において辛味や刺激臭をほとんど感じさせない新たなタマネギ品種が注目を集めている。 その代表格である「スマイルボール」は、北海道を中心に生産が拡大しており、2029年までには現状の約5倍に相当する年間1,000トン規模に達する見通しとなっている。 「スマイルボール」は、食品メーカーであるハウス食品グループが2012年に開発した品種であるが、その研究の端緒は1990年代にまでさかのぼる。 2015年の市場投入以降、消費者や業務用の需要が急速に拡大してきた。 最大の特徴は、従来のタマネギにみられる辛味や刺激臭を生じさせる酵素反応を抑制した点にあり、水にさらすことなく生食できるため、サラダ専門店やレストランなどの業務用途においても高い評価を受けている。 加えて、栄養素の流出を防ぎつつ調理が可能であることから、健康志向の高まりと相まって需要が増加している。 外観は一般的なタマネギとほとんど変わらないものの、甘みは従来品種と同程度であり、長時間炒めることでジャム状の食感となり、キャラメルオニオンなどの料理にも適している。 また、家庭で調理した際にも、まな板や包丁、手などに強い匂いが残りにくいという利点があることから、消費者からの支持も厚い。 この品種は北緯41度以北の寒冷地での栽培に適しているため、北海道が主産地となっている。 ハウス食品グループは栗山町などと連携し、2023年度には48トン、2024年度には124トンを販売した。 現在は、高温や干ばつといった気象変動にも対応可能な畑づくりや品種改良が進められており、今年度は180トン規模の生産を目指している。 二十年以上にわたりスマイルボールの開発に携わってきたハウス食品の増村憲也氏は、「5〜7mm程度にスライスしたタマネギに少量の塩、乾燥ハーブ、オリーブオイルを加えることで甘みが一層引き立ち、白ワインとの相性も抜群である」と推奨している。 この品種誕生の契機となったのは、1990年代にカレー製品の製造過程でタマネギとニンニクを同時に炒めた際に生じた緑色への変色現象であった。 原因究明のため成分分析が行われた結果、タマネギ特有の辛味や刺激臭を生じさせる特定の酵素が発見され、2002年にはその研究成果が科学誌『Nature』にも掲載された。 その後、研究者らは酵素反応を抑制することで辛味のないタマネギを開発できるのではないかと考え、2012年に「辛くない・臭くない」タマネギの開発に成功した。 この研究は2013年、ユニークな研究を表彰するイグノーベル化学賞を受賞している。 食の利便性や健康志向の高まりを背景に、今後も日本国内における機能性野菜の需要は一層拡大していくことが予想される。