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「SNSの動画がなかったら私はたぶんこんな過激なダイエットをしていなかった」
こう話すのは大学3年生の潤さん(20)
潤さん
「すぐにフォローして毎日欠かさずチェックをして、自分も負けないぐらい痩せたいと思って競争心を抱くようになりました
テニス部だった潤さんですが、部活を終えて帰宅したあとも、夜にランニングを何時間もするようになりました
潤さん
「増えていたらだめで、もっと食べる量を減らさないといけないんだって思って
母親の玲子さんは最初、よくあるダイエットだと思っていたといいます
玲子さん
「塾にも行っていたので帰宅は遅かったのですが、帰ってくると『夕飯は塾に行く前に買って食べたからいらない』と言うんですね
しかし、ダイエットを始めて4か月がたったころ、潤さんの異変に強い不安を感じるようになっていきます
玲子さん
「『ちゃんと食べて』と言ってけんかになることもありました
そのやさき、学校から「やせすぎて骨があたって痛いのか体育座りができなくなっている
玲子さん
「命の危険が迫っているよっていうふうに先生に言われて、どうにか娘を助けなきゃという思いでした
一方、「体重を減らしたい」という思いばかりにとらわれ、自分が「やせている」という認識がなかったという潤さんは、入院した当初、なぜ自分が入院しなければならないのか理解できず、怒りを感じていたといいます
潤さん
「『骨と皮しかないじゃん』って
そこから徐々に食事をとる努力を重ね、いまは健康な状態だという潤さん
潤さん
「SNSの動画がなかったら、私はたぶんこれほど過激なダイエットをしなかった
ダイエットに関する投稿はSNSにあふれています
SNSでの過度なダイエット競争は、小学生や中学生にも及んでいます
なかには、「小学生女子限定」「中学生女子限定」などとうたうグループや、200人以上が交流しているグループも
摂食障害の子どもの患者を治療する獨協医科大学の作田亮一特任教授は、摂食障害につながるダイエットなどへの依存を加速する要因として、SNSのオススメのアルゴリズムと閉鎖的なコミュニティの影響を指摘しています
作田特任教授
「SNSとの関係については、非常に危機感を持ちながら診療しています
そのうえで、命に関わる病気だとして警鐘を鳴らします
「摂食障害は子どもでもうつ症状が強くなり、その中でとても体重や体型にこだわってしまうという精神的な症状が強く出ます
若い世代の摂食障害に影響を与えるSNS
3月、神戸大学附属中等教育学校を卒業した松浦さん
松浦さん
「学校ではダイエットの話にもなるし、運動もしていたのですが、気付くと毎日見ていたインスタグラムがダイエットの画像でたくさんになっちゃって
授業の探求学習として、高校2年生のころから、摂食障害とSNSの関係について調べ始めた松浦さん
その結果、ダイエットや細身のモデル、そしてトレーニングに関する投稿が、摂食障害を助長しかねないことがわかったといいます
松浦さん
「経験者の1人は、自分のダイエットがちゃんとできているか、ちゃんと運動しているかを監視し合うような、そんな環境を作ってダイエットを取り組んでいたんです
SNSは「アルゴリズム」によって、いいねをしたり、よく見たりする投稿と同じようなものばかりが出てきやすい仕組みがあります
松浦さん
「自分の力でやめるのは難しいかもしれないけれど、こうしたリスクをもっと知ってもらったら、いまごはんが食べられなくて困ってるとか、SNSにダイエットの情報ばかりあふれてきて困っている人たちが危機感を持って、周りの大人に助けを求められるかもしれません
では、もし自分のタイムラインがダイエットに関する投稿などであふれてしまっていたらどうすればよいのか
松浦さん
「今一度どんなコンテンツを見て投稿しているのか、見直してほしいというふうに思っています
一方、学校現場では、こうした実情はまだまだ把握されていないといいます
泉教諭
「中高生は見た目を気にする時期
SNSが摂食障害に与える影響について、海外ではより深刻な事態が明らかになっています
日本でも海外でも問題が指摘されているSNSの摂食障害への影響
インスタグラムを運営するメタの日本法人は、10代の利用者について年齢に適したコンテンツのみを閲覧できるようにして、違反するようなコンテンツの削除に加え不適切なコンテンツはおすすめに表示されないようにしていると回答
TikTokを運営するバイトダンスの日本法人は、未成年者の安全に関するポリシーに違反するコンテンツについては徹底排除するアプローチを採用していて、検出した場合は削除する対応を行っているとしています
小学生や中学生がダイエット情報をやり取りするオープンチャットを運営する「LINEヤフー」は、4月10日、「過度なダイエットなど摂食障害を助長する行為の取り締まり」を強化していると公表しました
青少年のネットへの接し方や法規制に詳しい上沼紫野弁護士は、プラットフォーム側が投稿の内容を精査・判別して制限をかけることは重要だが限界があるとして、スマートフォンの使用を管理するペアレンタルコントロールを活用して親子の会話を増やすことなどをすすめています
上沼弁護士
「動画などのコンテンツが、やせているということを推奨するような内容かどうかを判断するのは難しさがあると思います
家族や周りの人たちは何に気をつければいいのか
1 食事を一緒にとる機会を週1度でも設ける
2 家族で食べる時に皿からそれぞれが必要な分を取る形ではなく、1人分をきちんと分けて出し、食べているか観察する
3 給食を残すなどの変化を捉えられるよう、学校とのコミュニケーションを取る
そして、子どもが極端なダイエットをしていると気付いた時には…
作田特任教授
「大切なのは、子どもの行動をいきなり『否定』しないことです
(機動展開プロジェクト・金澤志江、籏智広太)