(1)イヌ科の哺乳類。 体長約70センチメートル, 尾長40センチメートルほどで, 体が細く, 口は長くとがり, 尾は太く房状。 夜行性でネズミ・ウサギなどを捕食し, 果実なども食べる。 毛色は様々で, 普通は赤黄色。 毛皮は襟巻などにされ, 全身銀色のギンギツネのものは最高級とされる。 古くから霊力をもつ動物として説話や俗信が多く, 稲荷神の使者ともされる。 北半球に広く分布し, 日本にも各地の低山帯や草原にすむ。 ﹝季﹞冬。
(2)〔油揚げは狐の好物ということから〕
甘みを強くして煮つけた油揚げをのせた, かけのうどんやそば。 けつね。
(3)「狐色(キツネイロ)」の略。
(4)〔狐は人をだましたり, たぶらかしたりすると俗にいうことから〕
(ア)悪賢い人。 他人をだます人。
「いづれか~ならむな/源氏(夕顔)」(イ)娼婦をののしっていう語。 「根性くさりの~め/浄瑠璃・天の網島(上)」
(5)「狐拳(キツネケン)」の略。
「本拳か~か/滑稽本・七偏人」
<i>~死して丘に首(シユ)((カシラ))す</i>
〔「礼記(檀弓上)」より。 狐は死ぬとき, 生まれ育った丘の方に頭を向けるという意から〕
故郷を思う心, また故郷を忘れないことのたとえ。
<i>~と狸(タヌキ)</i>
(1)「狐と狸の化かし合い」の略。
(2)くせものどうし。
<i>~と狸(タヌキ)の化(バ)かし合い</i>
ずるがしこい者どうしがだましあうことのたとえ。
<i>~につままれる</i>
狐にばかされる。 また, 意外ななりゆきに訳がわからなくなり, 茫然とする。
<i>~の子は頬白(ツラジロ)</i>
子が親に似ることのたとえ。