JLPT N2 – Reading Exercise 28
寒い冬、外に出ると体が冷えやすい。そのため、多くの人が暖房のきいた部屋に長くいることが多くなる。しかし、実はこのような生活は「体にとって必ずしもよいことではない。」
私たちの体には、外の寒さに適応するための仕組みが備わっている。寒いとき、体は筋肉を細かく震わせたり、血管を収縮させたりして、体温を保とうとする。こうした働きが十分に行われていれば、体は自分の力で暖かさを保つことができる。しかし、暖房に頼りすぎて体を動かさずにいると、これらの機能がだんだんと弱くなってしまう。
もし、体が本来持っている100の「自分で温まる力」を使って体温を維持していたとしよう。ところが、暖房のきいた部屋にばかりいると、「50の力」しか使わなくなってしまう。その場合、残りの力は使われずに休んでしまい、いざ寒い場所に出たとき、体がうまく対応できなくなる。結果として、少しの寒さでも体が冷えやすくなり、風邪をひきやすくなることもある。
このような状態を防ぐためには、日ごろから軽い運動をしたり、寒い場所でも少し体を動かして「自分で温まる力」を目覚めさせることが大切だ。暖房に頼りすぎず、体の機能を十分に使う生活を心がけよう。
(注1)適応(てきおう):環境や状況に合わせて変化すること
(注2)収縮(しゅうしゅく):縮まること