JLPT N2 – Reading Exercise 63
「メール」や「SNS」など、顔を合わせずにやり取りするコミュニケーションが職場で増えています。こうした方法では、相手の表情や声の調子が見えないため、冗談のつもりで書いた言葉が、思いがけず相手を傷つけてしまうことがあります。送信者と受信者は、同じ職場の仲間であっても、立場や状況によって感じ方が異なります。特に、相手がどんな気持ちでいるのか、どのような状況にあるのかを、画面越しでは十分に把握できません。
(中略)
そのため、メールやSNSでやり取りをする場合は、普段よりも丁寧な説明や配慮が必要です。自分が伝えたいことだけでなく、相手がどんな情報を求めているか、どんな言い方なら誤解されずに伝わるかを考えなければなりません。例えば、冗談や皮肉(注1)を文字だけで伝えると、相手が本気に受け取ってしまうこともあります。もし対面であれば、相手の反応を見てすぐに説明したり謝ったりできますが、メールでは相手が不快に感じても気づかないまま関係が悪くなることもあるのです。
だからこそ、メールやSNSでは、相手の立場や気持ちを想像する力、そして、伝えたい内容を分かりやすく整理し、誤解が生じないように工夫する力がとても重要になります。顔が見えないコミュニケーションだからこそ、言葉の選び方や情報の順序に、より一層の注意が求められるのです。
(注1)皮肉(ひにく):相手をからかったり、いやみを言うこと