冬の定番となったユニクロのヒートテック。毎年買い足す人もいれば、数年前のものを愛用している人もいるだろう。しかし、ヒートテックには“寿命”があることをご存じだろうか。ユニクロ担当者に取材した所、劣化のメカニズムや正しい保管方法について、意外な事実が明らかになった。
「愛用者が多いヒートテックですが、寿命はありますか」。ENCOUNTの問いに対し、ユニクロ担当者は「はい、一定数着用いただくことで効果を感じにくくなることがございます」と回答した。
日常的に長く着られがちなヒートテックだが、実は着用を重ねるほど機能が低下していく。「最近、前ほど暖かくない気がする」と感じたことがある人は、寿命を迎えていた可能性がある。では、なぜヒートテックは劣化するのか。担当者はその理由をこう説明する。「ヒートテックに含まれるポリウレタンは、一般的に約3年程度で劣化すると言われる素材です。吸湿発熱機能の効果は持続しますが、ストレッチ性を付与するポリウレタンが劣化すると生地が伸びてしまうため、暖かさを感じにくくなる可能性があります」つまり、ヒートテックの“暖かさ”そのものが弱まるのではなく、生地が伸びてフィット感が失われることで、暖かさを感じにくくなるという構造だ。肌との密着具合が鍵を握っている。
ただし、使用頻度や保管環境によって劣化の進行はさまざまなため、明確な買い替え時期は設けていないという。例えば1シーズンしか着ていなくても、2〜3年タンスにしまいっぱなしだった場合は、湿気や温度の変化で繊維が変質する可能性がある。「未使用であっても、保管環境によっては湿気や気温で繊維が変質する可能性があります」と担当者。クローゼットに眠ったままのヒートテックは要注意だ。
どのような状態になったら買い替えのタイミングなのか。ユニクロが示した判断基準は以下の通りだ。「ストレッチ性がなくなり、生地が肌にフィットしなくなれば暖かさを感じにくくなる可能性がございます。生地が薄くなったり、透け感が出てきたり、サイズが合わなくなりましたら、買い替えの目安にしていただければと思います」では、ヒートテックを長持ちさせるにはどうすればいいのか。
長持ちさせる秘訣は「洗濯ネット」と「陰干し」…乾燥機はNG。
担当者は洗濯と保管の両面で注意を促す。「生地が伸びてストレッチ性が損なわれることを避けるためにも、洗濯ネットに入れてお洗濯いただくことを推奨します。また、直射日光を避けて自然乾燥して下さい。乾燥機は使用不可です」洗濯ネットを使わないと他の衣類との摩擦や洗濯機の回転で生地が伸びやすくなる。また乾燥機の高温は、ポリウレタンの劣化を早める原因になり得る。日ごろの保管方法についても同様だ。「湿気の少ない場所で直射日光を避けて保管下さい」風通しのいい場所がなければ、除湿剤を使うのもいいだろう。近年、フリマアプリや古着店でヒートテックを購入する人も増えているが、前述の通り、個人の使用・保管状況によって劣化の度合いは大きく異なる。見た目がきれいでも、中古品は機能が低下している可能性がある点は押さえておきたい。