オーストラリアにおいて、16歳未満の青少年によるSNS利用を禁止する新たな法律が施行されてから、まもなく1か月が経過しようとしている。
この法律は、SNS運営企業に対して16歳未満の既存アカウントの凍結や新規アカウント取得の防止を義務付けており、現在、X(旧ツイッター)やインスタグラムなど10種類のサービスが禁止対象として指定されている。
法律施行後に実施された成人を対象とする世論調査によれば、約1600人の回答者のうち79%がSNS利用の禁止に賛同しているという。
一方で、規制の実効性を揺るがす「規制逃れ」の行為が広がっているのも事実である。
例えば、オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(AFR)紙が報じたところによると、14歳の少女が自分のスマートフォンとは別に、母親の古い端末を利用し、写真共有アプリ「スナップチャット」を継続して使用している事例が明らかになった。この少女は、自身のアカウントが凍結されたにもかかわらず、母親の端末にアプリを再ダウンロードし、年齢制限を回避したという。
さらに、現地メディアの報道によれば、仮想プライベートネットワーク(VPN)を利用して国外からのアクセスを装う行為や、SNS運営企業が導入した顔認証システムを他人の顔写真などで突破するなど、さまざまな手段による規制回避の事例が相次いでいる。
加えて、禁止対象外の写真共有アプリである「Lemon8」や「Yope」などの利用者数が急増していることも注目されており、これらが代替サービスとして16歳未満の利用者に選ばれていると考えられる。
オーストラリア政府は、子供たちが禁止対象外のサービスへと流れることは「想定内」であり、必要に応じて規制対象を拡大する方針を示している。
しかしながら、AFR紙は専門家の見解として「このような対応はモグラたたきのようなものである」と指摘しており、規制の限界とその課題が浮き彫りとなっている。