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アメリカのトランプ政権は、貿易赤字が大きい国や地域を対象にした「相互関税」を日本時間の9日午後、発動します。関税措置の見直しを求める各国との交渉の行方が焦点になる中、トランプ大統領はSNSに「中国からの連絡を待っている」と投稿し、対立が激しくなっている中国との間でも交渉の余地があることを示唆しました。
トランプ政権はアメリカにとっての貿易赤字の大きさなどをもとに日本を含むおよそ60の国や地域を対象にアメリカ東部時間の9日午前0時すぎ、日本時間の9日午後1時すぎに「相互関税」を発動します。
対象に指定された国と地域の関税率はすでに一律で課されている10%から引き上げられ、このうち日本は24%の関税が課されます。
こうした中、トランプ大統領は、7日の石破総理大臣との電話会談に続いて、8日午前にはSNSに「韓国の大統領職務代行とすばらしい電話会談を行った。わたしたちは途方もなく持続不可能な韓国の対米貿易黒字や関税、アメリカ産LNGの大規模購入などについて話をした」と投稿し、韓国側と交渉する考えを明らかにしました。
また「韓国以外の多くの国々とも交渉をしている」とした上で「中国も取り引きしたがっているがどのように交渉を始めればよいのか分かっていない。わたしたちは中国からの連絡を待っている」と投稿し、追加関税や対抗措置の応酬となり対立が深まっている中国との間でも交渉の余地があることを示唆しました。
トランプ大統領が関税措置の導入によって貿易赤字の解消やアメリカ国内への製造業の回帰を掲げる中、今後、関税の引き下げや撤廃を求める各国との交渉がどこまで具体的に進むのかが焦点になります。
アメリカ・ホワイトハウスのレビット報道官は8日、記者会見で、トランプ大統領が2日に「相互関税」をはじめとした新たな関税措置を表明して以降、協議のため、70か国近くから接触があったと明らかにしました。
そのうえで「各国は自国の不公平な貿易慣行を改革し、市場をアメリカに開放しようと躍起になっている。トランプ大統領のメッセージははじめからシンプルで一貫している。『世界の国々へ。われわれに最善の提案を示せば耳を傾ける』だ。アメリカの労働者に利益となり、貿易赤字に対処する場合にのみ、取り引きは成立する」と述べました。
また、今後の協議にあたっては「同盟国や友好国を優先する。通商担当のチームが各国にあわせた貿易協定を結んでいく」と述べました。
また、レビット報道官は8日、記者会見で、中国に対する関税措置をめぐり、アメリカ東部時間の9日午前0時すぎに追加関税をあわせて104%に引き上げると明らかにしました。
アメリカのトランプ政権は、中国に対し、▽すでに20%の追加関税を発動し、▽9日に相互関税として34%を上乗せすることにしていますが、トランプ大統領は、中国が相互関税への対抗措置を撤回しなければさらに50%の追加関税を課す考えを明らかにしていました。
韓国政府は、大統領代行を務めるハン・ドクス(韓悳洙)首相が、アメリカのトランプ大統領と、日本時間の8日夜およそ30分間にわたって電話で会談したと発表しました。
発表によりますと、ハン首相は、造船やLNG=液化天然ガスなどの分野で、アメリカとの協力関係をさらに発展させたいという意向を伝えました。
その上で、両氏は、貿易の均衡を含めた経済協力に関して、建設的な協議を続けていく方針を確認したということです。
また、ハン首相は、北朝鮮の非核化に向けたアメリカ側の協力を要請し、両氏は、引き続き北朝鮮への対応で緊密に協力していくことを確認したということです。
さらに、両氏は、米韓同盟の強化とともに、日本も含めた3か国の協力が、地域の平和と安定に重要だとして日米韓の協力を持続的に発展させていく方針で一致したということです。
「相互関税」では、日本に24%の関税を課すとしていますが、対象にならない品目もあります。
ホワイトハウスが2日、発表した「ファクトシート」によりますと、
▽すでに25%の関税が課されている鉄鋼製品やアルミニウム
▽3日に25%の関税が発動された自動車と、今後発動される自動車部品のほか
▽銅、医薬品、半導体、木材、金や銀などの地金、アメリカ国内で入手できないエネルギーや鉱物などは相互関税の対象になりません。
アメリカのシンクタンク、CSIS=戦略国際問題研究所の客員研究員で、JETRO=日本貿易振興機構ニューヨーク事務所の葛西泰介さんはトランプ政権の相互関税について「対象の広さや関税率の高さも想定以上の内容だ。日本が分厚いサプライチェーンを構築してきた東南アジア諸国に対しても比較的高い相互関税が課されていて、アメリカに輸出する日本企業だけでなくアメリカで事業を展開し、東南アジア諸国から部品などを調達している企業への影響が大きくなる」と指摘しました。
そのうえで、トランプ政権と各国の今後の交渉については、「ディールの材料ではなく、貿易赤字の縮小を本当に主眼に置いていて、関税はそれを実行するための手段という考えが強く表れてきている。トランプ大統領の最近の発言では株価の急落ですら安全保障上の必要なコスト=代償だと思っている節があり、交渉の余地がどこまであるのかは不透明だ」と述べました。
一方、ベッセント財務長官が早い段階で交渉に手をあげた日本との交渉は優先的に進む可能性を示唆したことについては、「日本などいくつかの国に対しては優先的に関税を引き下げる用意があることを示して株式市場の反応を落ち着かせるようなねらいもあったのではないか。悲観的な見方をすると交渉によって日本だけが簡単に関税を引き下げられたり撤廃されたりする可能性はやや低いかもしれない」と指摘しました。
訪米外国人観光客が減少する予測も カナダからは2割以上減
観光業に関する経済分析や予測を行うアメリカの調査会社、「ツーリズム・エコノミクス」は3日、トランプ政権による関税措置などをうけて、アメリカを訪れる外国からの観光客の数がことし9.4%減少するという予測を発表しました。
なかでもカナダからの観光客が2割以上減少すると予想していて、「トランプ大統領の政策や発表が外国人旅行者にアメリカに対する否定的な感情を生み出しているのは明らかだ」と分析しています。
またアメリカのニュースサイト「アクシオス」は4日、アメリカで最も混雑する10の空港に到着した外国人の数は先月(3月)下旬にかけての7日間では、去年の同じ時期と比べて20%以上減少したと伝えました。
「アクシオス」は「貿易戦争や不安定な政治経済情勢、そして拘束や嫌がらせへの恐怖が、アメリカ訪問を思いとどまらせているのかもしれない」と報じています。
トランプ政権による関税政策をめぐって、世界の金融市場は不安定な値動きとなっていて、先週から今週にかけては▽東京市場の日経平均株価、▽ニューヨーク市場のダウ平均株価ともに過去3番目に大きい下落幅を記録するなど、世界同時株安の様相となりました。
こうした中、投資家の不安心理を表し、「恐怖指数」とも呼ばれている「VIX指数」は今月7日に一時、60を上回りました。
海外の取引所が公表しているこの指標は、株価の値動きが激しくなると投資家が予想すると数値が上昇し、過去、▽2008年のリーマンショックのときや▽2020年の新型コロナショックのときは80を超えています。
また、▽日銀の追加利上げやアメリカの雇用統計をきっかけに記録的な株安となった去年8月上旬にもVIX指数は60を超えました。
この指数は30を超えると投資感の不安心理が強まっていることを示すとされていますが、60を超えることはまれで、相互関税が発動されるのを前に投資家の不安は過去の経済ショックのときと同様に高まっていたことがうかがえます。