日本新聞: ウクライナのダム決壊被害広がる今後犠牲者が増える懸念も

ウクライナのダム決壊けっかい被害ひがい広ひろがる今後こんご犠牲ぎせい者しゃが増ふえる懸念けねんも

Jun 9, 2023 05:06 0

Furigana

ウクライナ南部なんぶでダムが決壊けっかいし大だい規模きぼな洪水こうずいが発生はっせいしたことによる被害ひがいが広ひろがっています。ロシアが支配しはいする地域ちいきではあわせて14人にんが死亡しぼうしたと伝つたえられ、今後こんご、犠牲ぎせい者しゃが増ふえることも懸念けねんされています。

ウクライナ南部なんぶ、ヘルソン州しゅうにあるカホウカ水力すいりょく発電はつでん所しょのダムが6日にち、決壊けっかいして大だい規模きぼな洪水こうずいが発生はっせいし、OCHA＝国連こくれん人道じんどう問題もんだい調整ちょうせい事務所じむしょは、ウクライナ政府せいふの情報じょうほうとしておよそ80の町まちや村むらで浸水しんすいの被害ひがいが報告ほうこくされ、影響えいきょうを受うける住民じゅうみんはおよそ4万まん人にんにのぼる可能かのう性せいがあるとしています。

ヘルソン州しゅうの知事ちじは8日にち、東京とうきょう23区くの面積めんせきに匹敵ひってきする、600平方キロメートルへいほうきろめ-とるで浸水しんすい被害ひがいが出でていると明あきらかにし、そのおよそ7割わりはロシア側がわが支配しはいするドニプロ川がわの南東なんとう側がわの地域ちいきだとしています。

このうちダムに隣接りんせつするノバ・カホウカの市長しちょうはロシアメディアに対にたいして、行方ゆくえ不明ふめいになっていた7人にんのうち5人にんが死亡しぼうしたと明あきらかにしました。

また、同おなじ南東なんとう側がわにあるオレシキの状況じょうきょうについて、ウクライナのメディアは、避難ひなんしている地元じもと市長しちょうの話はなしとして、一帯いったいが浸水しんすいし、9人にんの死亡しぼうが確認かくにんされたと伝つたえていて、今後こんご、犠牲ぎせい者しゃが増ふえることも懸念けねんされています。

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは8日にち、現地げんちの避難ひなん所しょを訪おとずれ、住民じゅうみんや医療いりょう従事じゅうじ者しゃと面会めんかいしたほか、地元じもと当局とうきょくの責任せきにん者しゃと会議かいぎを開ひらき、被害ひがい状況じょうきょうや生活せいかつ支援しえん、それに今後こんごの軍事ぐんじ作戦さくせんなどについて意見いけんを交かわしたということです。

一方いっぽう、ロシア大統領だいとうりょう府ふは8日にち、プーチン大統領だいとうりょうがロシア側がわが支配しはいする地域ちいきの当局とうきょく者しゃと電話でんわで協議きょうぎし、必要ひつような支援しえんを行おこなうよう指示しじしたと発表はっぴょうしました。

こうした中なか、ロシアのショイグ国防こくぼう相しょうは声明せいめいを発表はっぴょうし、ウクライナ南部なんぶザポリージャ州しゅうで8日にち未明みめい、ウクライナ軍ぐんがロシア軍ぐんの防衛ぼうえい線せんの突破とっぱを試こころみたと発表はっぴょうしました。

イギリス国防省こくぼうしょうは8日にち「複数ふくすうの前線ぜんせんで激はげしい戦闘せんとうが続つづいている。ほとんどの地域ちいきでウクライナが主導しゅどう権けんを握にぎっている」という見方みかたを示しめし、ウクライナ軍ぐんによる反転はんてん攻勢こうせいの動うごきが活発かっぱつになっているとみられます。