今回の
受賞理由には、
金融機関の「
脱石炭」につなげるため、
平田さんが
株主提案を
行ったこともあげられています。
平田さんは去年、海外の環境団体などの協力を得て、みずほフィナンシャルグループに対し、石炭火力発電事業のリスクを指摘したうえで今後の方針の開示などを求める株主提案を行いました。
気候変動関連の情報開示についての株主提案は海外で増えていますが、
日本ではこれが初めてとみられ、株主総会では34.5%の賛成を集めました。
平田さんは、
今月開かれる
三菱UFJフィナンシャル・
グループの
株主総会でも
同じような
提案を
行っていて、
どの程度の
賛成を
得られるかが
焦点となっています。
ゴールドマン環境賞の受賞理由では、平田さんの一連の取り組みが、多くの日本企業が石炭から脱却するための大きな機運を作り出したと評価しています。
平田さんは「ほかの国の政府や企業が脱石炭へと方針を変えてきているが、日本は石炭の問題にようやく気付き始めたという状況だ。日本企業の中でも石炭から転換しなければという認識は広がってきたが、本腰を入れて経営計画を変えることに足踏みしている企業もあると感じる。気候変動との戦いに沿うスピードで覚悟と行動ができるのか、いま問われていると思う」と話しています。
過去の日本人受賞者は
ゴールドマン
環境賞は、
これまでに2
人の
日本人が
受賞しています。
1人目は1991年に受賞した、環境保護団体「熱帯林行動ネットワーク」の事務局長、黒田洋一さんで、アジアの熱帯林の保護に取り組み、政府や企業に木材の輸入量の削減を訴えたことが評価されました。
2人目は長崎県諌早湾の国の干拓事業に反対し、干潟の保護に取り組んだ山下弘文さんで、1998年に受賞しています。
世界で加速する脱石炭の動き
温暖化対策の
国際的な
枠組み「パリ
協定」が2015
年に
締結されて
以降、
世界で「
脱炭素」、「
脱石炭」への
取り組みが
加速しています。
特にここ数年は、投資先を選ぶ際に環境問題や社会的な課題への取り組みを重視する「ESG投資」が広がり、石炭火力発電などに関連する方針を見直す動きが世界中で相次いでいます。
2017
年にはフランスのBNPパリバが、2018
年にはイギリスのスタンダードチャータード
銀行が、
今後新たに
作られる
石炭火力発電への
融資の
停止などを
発表しました。
また、世界最大規模のアメリカの資産運用会社ブラックロックは去年、石炭事業からの収入が多い企業の株を放出すると発表しました。
さらに、気候変動の対策強化を求める株主の声も高まっています。
去年からことしにかけて、
機関投資家などがイギリスの
金融大手、バークレイズやHSBC
に対して、
気候変動対策についての
方針を
開示することや、
化石燃料に関する融資を
減らすことなどを
相次いで
求めました。
先月行われたスーパーメジャーと呼ばれるアメリカの巨大石油企業、エクソンモービルの株主総会では、0.02%の株式しか持たない新興の投資会社が、経営陣の気候変動対策が不十分だと主張し、みずからの推薦する取締役を選任するよう求める議案が提出されました。
会社側の反対にもかかわらず、推薦された4人のうち3人が選任され、現地メディアでは「石油の巨人の歴史的な敗北」と伝えられました。
こうした中、日本でも、銀行や保険、商社などで新規の石炭火力発電事業の融資や開発を行わないことが発表されるなど、環境に配慮する動きが広がっています。
企業の
情報開示に
詳しい大和証券ESGリサーチ
課の
大澤秀一さんは「
これまで
株主は、
株主総会で
経営者への
報酬について
意見を
言ってきたが、
最近では
気候変動に対してものを
言う時代に
変わってきている。
これからは
金融だけでなく、
化石燃料を
多く使う鉄鋼や
エネルギー、
化学などの
分野でも
企業と
投資家の
対話の
中で
気候変動が
大きな役割を
持っていくだろう」と
話しています。
日本の石炭火力は世界で批判の対象に
日本の
発電量全体に
占める石炭火力発電の
割合は、
福島第一原発事故のあと
原子力に
代わる形で
増加し、2012
年度以降は30%
以上の
状況が
続いています。
IEA=国際エネルギー機関のまとめによりますと、日本は2019年度、石炭火力発電の割合がG7=主要7か国の中で最も高くなっています。
また、G7の中で国内での石炭火力による発電をゼロにする目標を掲げていないのは、日本とアメリカだけです。
さらに日本は効率の高い施設にかぎっているものの、石炭火力発電所の輸出に公的な融資を認める方針を示していて、ヨーロッパを中心に石炭火力発電所を段階的に廃止していく動きが広がる中、国際社会では
日本に対する批判の声も出ています。
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Source: NHK
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