大リーグ機構は15
日、ピッチャーが
粘着性の
物質をつけて
不正な
投球を
行う問題について、
今月21
日からすべての
試合で
審判が
複数回ボールを
確かめるなどチェックを
強化し、
違反した
選手には10
試合の
出場停止処分を
課すことを
発表しました。
ピッチャーは滑り止めのロジン以外に粘着性の物質を指につけて投げることは禁止されていますが、大リーグでは長年、多くのピッチャーが松やにや日焼け止めのクリームなどを滑り止めとして指につけ、不正な投球をしていると指摘されています。
この問題について大リーグ機構は15日、今月21日の試合からチェック体制を強化し、違反が見つかった選手には10試合の出場停止処分を課すことを発表しました。
具体的には、先発投手は1試合に複数回、リリーフ投手でも1回は審判が、ボール、それに選手の体やグラブなどをチェックするほか、試合前にはロジンに不正な物質が混入されていないか調べるとしています。
粘着性の物質をつけて投げるとボールの回転数が増してより変化するボールが投げられるとされ、近年は非常に粘着力の高い物質が使われている疑惑も出ていることから、大リーグ機構は今シーズン、試合で使われたボールを回収したり投球の回転数を分析したりして調査を進めていました。
大リーグ機構は声明の中で「今回調査したボールの多くに、触ると粘着性のある濃いこはく色の付着物があった。異物の使用がまん延している」と述べています。
今シーズンの大リーグは全30球団の平均打率が2割3分8厘とここ50年で最も低く三振の数も記録的に増えるなど投高打低の傾向が顕著で、大リーグ機構としては長年、大リーグで「暗黙の了解」とされてきた問題に対してシーズン中に異例の対応を迫られた形です。