일본어 뉴스: 夫婦別姓訴訟最高裁東京と広島の2件の裁判で上告退ける決定

夫婦ふうふ別姓べっせい訴訟そしょう最高裁さいこうさい東京とうきょうと広島ひろしまの2件けんの裁判さいばんで上告じょうこく退しりぞける決定けってい

Mar 23, 2022 17:03 3

Furigana

夫婦ふうふ別姓べっせいでの結婚けっこんを認みとめない民法みんぽうの規定きていが憲法けんぽうに違反いはんするかどうかが争あらそわれた東京とうきょうと広島ひろしまの2件けんの裁判さいばんについて、最高さいこう裁判所さいばんしょは原告げんこく側がわの上告じょうこくを退しりぞける決定けっていをし、憲法けんぽうに違反いはんしないとした判決はんけつが確定かくていしました。

一方いっぽう、5人にんの裁判官さいばんかんのうち2人にんは「規定きていは憲法けんぽうに違反いはんする」という意見いけんを示しめしました。

都内とないの3組くみの事実じじつ婚こんの夫婦ふうふと広島ひろしま市内しないに住すむ女性じょせいは、夫婦ふうふ別姓べっせいを認みとめない民法みんぽうと戸籍こせき法ほうの規定きていによって結婚けっこんができず、不ふ利益りえきを受うけているとして、規定きていは男女だんじょの平等びょうどうなどを定さだめた憲法けんぽうに違反いはんすると主張しゅちょうし、国くにに賠償ばいしょうを求もとめました。

2審しんの広島ひろしま高等こうとう裁判所さいばんしょと東京とうきょう高等こうとう裁判所さいばんしょは「夫婦ふうふがどちらの姓せいを名乗なのるかは協議きょうぎによる自由じゆうな選択せんたくに委ゆだねられていて、規定きていが結婚けっこんを不当ふとうに制約せいやくするとは言いえない」などとして、いずれも1審しんに続つづいて憲法けんぽうには違反いはんしないと判断はんだんし、訴うったえを退しりぞけました。

原告げんこく側がわは上告じょうこくしていましたが、最高さいこう裁判所さいばんしょ第だい3小しょう法廷ほうていの林道りんどう晴はれ裁判さいばん長ちょうは、23日にちまでに退しりぞける決定けっていをし、憲法けんぽう違反いはんではないとした判決はんけつが確定かくていしました。

一方いっぽう、5人にんの裁判官さいばんかんのうち2人にんが規定きていは憲法けんぽう違反いはんだとする意見いけんを示しめしました。

夫婦ふうふ別姓べっせいをめぐっては、最高裁さいこうさい大だい法廷ほうていが平成へいせい27年ねんと去年きょねん、規定きていは憲法けんぽうに違反いはんしないとする判断はんだんを示しめしています。

「規定きていは違憲いけん」裁判官さいばんかん2人にんの意見いけん

原告げんこくの上告じょうこくを退しりぞける決定けっていは5人にんの裁判官さいばんかん全員ぜんいん一致いっちの結論けつろんですが、このうち2人にんは「規定きていは結婚けっこんの自由じゆうを侵害しんがいし、憲法けんぽうに違反いはんする」という意見いけんを述のべました。

弁護士べんごし出身しゅっしんの渡邉わたなべ惠理子えりこ裁判官さいばんかんは「規定きていは、結婚けっこんしようとする人ひとに名字みょうじを変かえるか、結婚けっこんを諦あきらめるかの二に者しゃ択一たくいつを迫せまるもので、結婚けっこんの自由じゆうを制約せいやくすることは明あきらかだ。同おなじ名字みょうじが家族かぞくの識別しきべつや一体いったい感かんの醸成じょうせいに役立やくだつことは否定ひていしないが、現実げんじつ的てきな制約せいやくを正当せいとう化かする根拠こんきょになるとは考かんがえがたい。相手あいての名字みょうじに変かえるとしても、選択せんたくの機会きかいが与あたえられたうえで変かえるのか、事実じじつ上じょう余儀よぎなくされたのかでは大おおきな違ちがいがあり、その意思いし決定けっていがその後そのごの生き方いきかたにも影響えいきょうを与あたえることを考かんがえると、選択せんたくの機会きかいを与あたえることこそ、個人こじんの尊厳そんげんの尊重そんちょうだ。規定きていによる制約せいやくに客観きゃっかん的てきな合理ごうり性せいがあるとは認みとめがたく、憲法けんぽう24条じょうに違反いはんする」としています。

また、学者がくしゃ出身しゅっしんの宇賀うが克也かつや裁判官さいばんかんは、去年きょねんの大だい法廷ほうてい決定けっていのときに「夫婦ふうふの名字みょうじを同おなじにしないと結婚けっこんを法的ほうてきに認みとめないという制約せいやくを課かすのは合理ごうり性せいがない。婚姻こんいんの自由じゆうと夫婦ふうふの平等びょうどうを保障ほしょうした憲法けんぽうの趣旨しゅしに反はんし、不当ふとうな国家こっか介入かいにゅうにあたる」という意見いけんを述のべていて、今回こんかいも同おなじ理由りゆうで憲法けんぽう違反いはんだとしました。