ウクライナからの避難ひなん民みん受け入うけいれ 各地かくちの動うごきは？動うごきは？

▼国内こくないに親族しんぞくや知人ちじんがいる人ひとについては親族しんぞくの自宅じたくなどで3日間にちかん待機たいきした上うえで、3日にち目めの検査けんさで陰性いんせいが確認かくにんされれば、そのまま引き取ひきとられることになります。

一方いっぽう、

▼身元みもと引受ひきうけ人じんのいない人ひとは、出国しゅっこく前まえと入国にゅうこく時じの検査けんさのあと、検疫けんえき所しょが指定していする宿泊しゅくはく施設しせつに3日間にちかん滞在たいざいし、3日にち目めの検査けんさで陰性いんせいが確認かくにんされれば、政府せいふが確保かくほしたホテルに移うつります。

ホテルでの滞在たいざい中ちゅう、政府せいふが委託いたくした公益こうえき財団ざいだん法人ほうじん「アジア福祉ふくし教育きょういく財団ざいだん」と出入しゅつにゅう国こく在留ざいりゅう管理かんり庁ちょうの職員しょくいんが、食事しょくじや通訳つうやく・翻訳ほんやく機きの提供ていきょうといった生活せいかつ支援しえんを行おこなうとともに、滞在たいざい先さきの希望きぼうなどを聴きき取とり、受け入うけいれを申し出もうしでている自治体じちたいや企業きぎょうとのマッチングも行おこないます。

政府せいふは、生活せいかつ費ひや医療いりょう費ひの支給しきゅうのほか、必要ひつように応おうじて日本語にほんご教育きょういくや職業しょくぎょう訓練くんれん、子こどもの教育きょういくなどにかかる費用ひようなどを負担ふたんする方向ほうこうで検討けんとうを進すすめています。

支給しきゅうする生活せいかつ費ひは入国にゅうこく後ご6か月かげつ程度ていどを想定そうていし、ウクライナ情勢じょうせいの推移すいいに応おうじて柔軟じゅうなんに対応たいおうするとしていて、具体ぐたい的てきな金額きんがくは検討けんとう中ちゅうだということです。

また、当面とうめんの費用ひようは、昨年度さくねんど予算よさんの予備よび費ひ5億おく2000万まん円えんでまかなうということです。

日本にっぽんに避難ひなんした人ひとたちに対にたいし、政府せいふは、90日間にちかんの短期たんき滞在たいざいを認みとめる在留ざいりゅう資格しかくを付与ふよした上うえで、希望きぼうする人ひとには就労しゅうろうが可能かのうで1年間ねんかん滞在たいざいできる在留ざいりゅう資格しかくを認みとめていく方針ほうしんです。

また、衣類いるいなど生活せいかつ用品ようひんを整ととのえるための当面とうめんの費用ひようとして1世帯せたい当あたり10万まん円えんを支給しきゅうするほか、4月つきから生活せいかつ保護ほごと同おなじ程度ていどの支援しえん金きんを毎月まいつき、支給しきゅうするということです。

柏かしわ市し共生きょうせい・交流こうりゅう推進すいしんセンターの仁尾にお順一じゅんいち所長しょちょうは、「大変たいへんな思おもいをして日本にっぽんにやってきた避難ひなん者しゃを温あたたかく迎え入むかえいれてできるかぎり支援しえんし、今後こんごも国くにの要請ようせいに従にしたがって受け入うけいれ態勢たいせいを考かんがえていきたい」と話はなしています

国際こくさいNGO「難民なんみんを助たすける会かい」の会長かいちょうで、ウクライナからの国外こくがいに避難ひなんした人ひとたちの状況じょうきょうに詳くわしい立教りっきょう大学だいがく大学院だいがくいんの長ちょう有紀ゆき枝えだ教授きょうじゅは「幼おさない子こどもを連つれて十分じゅうぶんな身支度みじたくも出来できないまま、国外こくがいにやっと避難ひなんしたという人ひとも多おおく、精神せいしん的てきにも疲弊ひへいしている。隣国りんごくのポーランドなどでは公的こうてき機関きかんも民間みんかんも一緒いっしょになって住居じゅうきょや食事しょくじの支援しえんを行おこなっているが、支援しえんのための資金しきんや物資ぶっしも限界げんかいに近ちかづいていて、隣国りんごくだけでなく、国際こくさい社会しゃかい全体ぜんたいで避難ひなん民みんを受け入うけいれる必要ひつよう性せいが高たかまっている」と指摘してきしています。

そのうえで、日本にっぽんでの受け入うけいれについては「住居じゅうきょや教育きょういく、医療いりょうなどさまざまな対応たいおうが必要ひつようになるが言葉ことばの問題もんだい、特とくに年配ねんぱいの世代せだいなど新あたらしい言語げんごを学まなぶのが難むずかしい人ひとたちにどう対処たいしょしていくかが課題かだいとなる。日本にっぽんでの生活せいかつが長期ちょうき化かする場合ばあいは行政ぎょうせいだけでなく企業きぎょうや学校がっこう、市民しみん団体だんたいなどの協力きょうりょくも不可欠ふかけつで、地域ちいきごとにしっかりとした受け入うけいれのプログラムを作つくっていく必要ひつようがある」と話はなしています。

ウクライナの首都しゅとキーウに住すんでいたオレシャ・コハノスカさん（29）は、ロシアの軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけて3月つき下旬げじゅん、前橋まえばし市しに住すむウクライナ人じんの友人ゆうじんを頼たよって避難ひなんしてきました。

こうした中なか、市内しないの日本語にほんご学校がっこうが、避難ひなんしてきた人ひとたちの生活せいかつを支援しえんしようと無償むしょうで受け入うけいれることになり、コハノスカさんは、4日にち初はじめて日本語にほんごの授業じゅぎょうに参加さんかしました。

授業じゅぎょうは「おはよう」や「よろしくお願おねがいします」などのあいさつから始はじまり、コハノスカさんはほかの生徒せいとたちと一緒いっしょに声こえを出だして練習れんしゅうしていました。

日本語にほんご学校がっこうでは、コハノスカさんが当分とうぶんの間ま、日本にっぽんでの生活せいかつを希望きぼうしていることから、アルバイト先さきを探さがすなどの支援しえんも行おこなうということです。

そのうえで「前橋まえばし市しに来きて山やまに登のぼり、新鮮しんせんな空気くうきがとてもよかったです。もともとグラフィックデザイナーの仕事しごとをしていたので、群馬ぐんま県けんのマスコットキャラクターの『ぐんまちゃん』のデザインも好すきです。日本語にほんごを話はなせるようになったら、お店みせに行いったりクラスメートと話はなしたりしたいです」と話はなしていました。