オランダのハーグに
あるICC=
国際刑事裁判所は、ロシア
軍の
侵攻を
受けているウクライナで
行われた
疑いのある
戦争犯罪や
人道に対する罪について
捜査を
進めていて、
多くの
市民が
殺害されているのが
見つかった
首都キーウ
近郊のブチャ
などの
状況を
調べています。
こうした中、国連安保理では27日、フランスやアルバニアの主催で、ウクライナでの残虐行為に対する説明責任をテーマにした非公式会合が開かれ、ICCのカーン主任検察官が報告しました。
この中でカーン主任検察官は、43か国からウクライナの状況を捜査するよう要請があったとして、ウクライナの協力も得て捜査を行っていると強調しました。
一方で、ロシアに対しては、これまでに3度、書簡を送ったものの、返答がないと明らかにしたうえで「われわれは真実を明らかにしたいだけで、政治的な意図はないと伝えたい。法律はひとしく適用される」と述べ、ICCによる独立した捜査に協力するよう求めました。
これに対しロシアの代表は「ICCは政治的な道具になっており、正義はない」と主張し、要請を拒否する姿勢を示しました。
マリウポリのウクライナ軍指揮官「市民はひん死の状態」
東部の
要衝マリウポリにとどまるウクライナ
軍の
指揮官が27
日、SNSに
動画を
投稿し、ロシア
軍に
包囲された
市民や
兵士の
救出に
向けて
動くよう、
各国の
政府に
訴えました。
ウクライナ海軍の歩兵部隊で指揮官を務めるセルヒー・ボリンスキー氏はフェイスブックに投稿した動画で「部隊には600人の負傷者がいるが、とても手当てができる状況ではない。われわれと一緒にいる数百人の市民の中には数十人の子どもや障害者、高齢者も含まれる。水も食料も不足し、事態は切迫している」と訴えました。
そのうえで、第2次世界大戦中、連合国側が、ナチス・ドイツの攻勢を防ぎながら大規模な撤退を行った「ダンケルクの戦い」を引き合いにし「どうかマリウポリの部隊を救ってください。ここにいる兵士や負傷者はこのままでは死んでしまう。生きている者も、じき戦闘で殺される。市民はシェルターの中でひん死の状態です」と述べました。
ロシアのプーチン大統領は21日、マリウポリへの攻撃の中止とともに、一帯の包囲は継続するよう命令しましたが、ウクライナ側は「攻撃が続いている」と批判し、市民や兵士の避難が実現するめどは立っていません。
UNHCR 531万人余がウクライナから国外に避難(26日時点)
UNHCR=
国連難民高等弁務官事務所のまとめによりますと、ロシア
軍の
侵攻を
受けてウクライナから
国外に
避難した
人の
数は、26
日の
時点で531
万人余りとなっています。
主な避難先は、
▽ポーランドがおよそ294万人
▽ルーマニアがおよそ79万人
▽ハンガリーがおよそ50万人
▽モルドバがおよそ43万人などとなっています。
またロシアに避難した人は、およそ62万人となっています。
米報道官 核兵器をめぐるロシア側発言「無責任」と批判
アメリカ国防総省のカービー
報道官は27
日、
記者会見で、
核兵器をめぐる
このところのロシア
側の
発言について「
核の
対立が
起こるのではないかと
不安にさせるのは
無責任だ。
この戦争が
これ以上、エスカレートするのも
核の
領域にまで
発展するのも
誰も
見たくはない
し、
そうすべき
理由もない」と
批判しました。
そのうえで「われわれは毎日、できるかぎり監視しており、われわれの核の戦略的な抑止態勢を変えさせるようなことは引き続き何も見当たらない。われわれは国土や同盟国などを防衛する能力に自信を持っている」と述べました。
ロシアの大手金融機関の元幹部 “祖国ウクライナのために戦う”
ロシアの
調査報道サイト「インサイダ-」は27
日までに、ロシアの
大手金融機関「ガスプロムバンク」の
副社長だった
男性が、
故郷のウクライナ
に対するロシア
軍の
侵攻に
抗議し、
祖国で
戦うことを
決意したと
伝えました。
「インサイダー」へのインタビューで、ガスプロムバンクの副社長だったイーゴリ・ボロブエフ氏は、ウクライナ北東部スムイ州の出身で「ロシアが祖国に対して行っていることを、もはや傍観できなかった」と述べています。そしてウクライナで志願兵の組織、領土防衛部隊に入る決意だとしています。
プーチン政権による軍事侵攻に対して、ロシアを離れて抗議する声はこれまでも出ていますが、大手金融機関の幹部を務めた人物がロシア軍と直接戦うと声をあげるのは異例です。
米報道官 天然ガス供給停止「ロシアの常とう手段」
ロシア
最大の
政府系ガス
会社ガスプロムがポーランド
などへの
天然ガスの
供給を
停止したことについて、
アメリカ・ホワイトハウスのサキ
報道官は27
日、
記者会見で「ロシアが
この紛争で、
エネルギーを
武器として
使うことをわれわれは
予想していた。ロシアの
常とう手段のひとつだ」と
批判しました。
そのうえで「ヨーロッパへの天然ガスの供給源を分散させようと、世界中の友好国と何か月も取り組んできた」と述べ、ロシアに依存しない世界的なエネルギー供給網の確立を急いでいると強調しました。
国連事務総長 キーウ到着 ゼレンスキー大統領と会談へ
ロシアでプーチン
大統領と
会談した
国連のグテーレス
事務総長は27
日、ポーランドを
経由してウクライナの
首都キーウに
到着しました。28
日にはゼレンスキー
大統領やクレバ
外相と
会談する
予定です。
グテーレス事務総長はプーチン大統領との会談で、ウクライナ東部マリウポリで取り残されているとみられる市民を避難させるため国連が関与することで合意し、今後の具体的な協議はOCHA=国連人道問題調整事務所とロシア国防省の間で行うことになりました。
これに関連して国連の報道官は、OCHAの担当者が27日、ロシアとウクライナ双方の当局と、マリウポリからの市民の避難について協議を行ったと明らかにしました。グテーレス事務総長は、28日に行われるゼレンスキー大統領との会談で、市民の避難の実現に向けて話し合うことにしています。
ウクライナ南部 ヘルソンで住民がデモ
ウクライナ
南部のヘルソンでは、ロシアが
占領を
正当化するために
住民投票を
実施することへの
懸念が
強まるなか、27
日、
住民によるデモが
行われました。
住民たちはウクライナの
国旗を
持って「ウクライナに
栄光を」とか「ヘルソンはウクライナだ」
などと
声を
上げていました。
現地の映像には、デモが行われている最中に突然、爆発音が鳴って煙が上がり、人々が逃げていく様子がうつっています。これについてウクライナの検事総長は、ロシア軍によって催涙弾やせん光弾が使用され、少なくとも4人がけがをし、調査を進めているとする声明を発表しています。
プーチン大統領「作戦に干渉なら電撃的で素早い対抗措置」
ロシアのプーチン
大統領は27
日、サンクトペテルブルクでロシア
議会の
議員を
前に
演説し「
外部から
進行中の
作戦に
干渉しようとするなら、ロシアにとって
容認できない
戦略的脅威であり、われわれは
電撃的で
素早い
対抗措置をとる」と
述べ、ウクライナをめぐってロシアが
脅威と
判断すれば
即座に
反撃すると
強調しました。
そのうえで「そのための
手段はすべてそろっている。
他にないものを
持っており、
必要であれば
使用する」と
述べました。
プーチン大統領はウクライナへの軍事侵攻を始めた直後に「現代のロシアは、ソビエトが崩壊した後も、最強の核保有国の1つだ」と核大国であることを誇示していて、今月20日には、複数の核弾頭を搭載できるという新型の大陸間弾道ミサイル「サルマト」の発射実験が成功したと発表し「わが国を脅かそうとする者に考えを改めさせるだろう」と述べていました。
今回のプーチン大統領の発言をめぐり、欧米メディアなどはロシアが核兵器の使用も辞さない構えを示したという見方も伝えていて、ウクライナへの軍事支援を強化する欧米側を強くけん制したとみられます。
国連世界観光機関 ロシアの加盟資格停止決議を採択
国連世界観光機関の
事務局長は27
日、ツイッターで、スペインのマドリードで
開かれた
臨時総会で、ロシアの
加盟資格を
停止する
決議案の
採決が
行われ、
採択されたと
明らかにしました。
決議案は、ロシアによるウクライナへの
軍事侵攻を
受けて、フランスやポーランド
などが「
平和のために
観光を
促進する」という
機関の
目的に
反しているなどとして
提出していました。
採決に先立ってロシアからは機関を脱退する意向が示されたということですが、採決は実施されました。国連世界観光機関は160以上の国や地域が加盟し、観光を通じた交流を進めています。決議案は、3分の2以上の国や地域の賛成で採択され、加盟資格が停止されると、機関の会合への出席や、観光関係者向けに提供される訓練などのサービスが受けられなくなるということです。
ロシアをめぐっては、国連人権理事会の理事国としての資格を停止する決議も、今月7日、国連総会で採択されています。
国連人権高等弁務官事務所 少なくとも2787人の市民死亡
国連人権高等弁務官事務所は、ロシアによる
軍事侵攻が
始まったことし2
月24
日から
今月26
日までに、ウクライナで
少なくとも2787
人の
市民が
死亡したと
発表しました。
このうち202
人は
子どもだとしています。
地域別でみると、東部のドネツク州とルハンシク州で1314人、それ以外のキーウ州や東部のハルキウ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州などで1473人の死亡が確認されているということです。また、けがをした市民は3152人に上るとしています。
一方、国連人権高等弁務官事務所は東部のマリウポリなど激しい攻撃を受けている地域での死傷者の数について集計が遅れていたり、確認がまだ取れていなかったりして統計には含まれておらず、実際の死傷者の数はこれを大きく上回るとの見方を示しています。
米政府“ロシアで拘束のアメリカ人 解放”と発表
アメリカ
政府は27
日、3
年前からロシアで
拘束されていたアメリカ
人が
解放されたと
発表しました。
解放されたのは
酒に
酔って
旅行先のモスクワで
警察官と
トラブルになったとして3
年前から
拘束されていた
アメリカ軍の
元兵士で、アメリカの
メディアなどは、
その交換として、
麻薬の
密輸取引をめぐってアメリカで
収監されていたロシア
人も
釈放されたとしています。
ウクライナ情勢で米ロ関係が極度に悪化する中での収容者の交換についてアメリカ政府の高官は記者団に対し「これは、より大きな外交議論の一部ではない。ウクライナへの支援の継続や、ロシアに軍事侵攻の責任を取らせるわれわれの立場に変わりはない」と強調しました。
韓国ユン前大統領に近い大物議員逮捕旧統一教会に捜査も
韓国の特別検察官は、ユン・ソンニョル(尹錫悦)政権で当時の与党の院内代表を務めた大物議員を逮捕しました。韓国メディアは、議員が旧統一教会の元幹部から違法な政治資金を受け取っていた疑いがあると伝えていて、今後は、トップを含めた教団側への捜査が進む見通しです。
N2
Source: NHK
110
Sep 17, 2025 05:09
国連「ガザ地区でイスラエルがジェノサイド」報告書発表
国連人権理事会の調査委員会は16日、パレスチナのガザ地区でイスラエルがパレスチナ人に対するジェノサイド、集団殺害を行っているとする報告書を発表し、イスラエル側は激しく反発しています。
N1
Source: NHK
72
Sep 17, 2025 05:09
米FRB 金融政策決定会合で利下げの観測強まる あす未明に発表
アメリカのFRB=連邦準備制度理事会はトランプ大統領が繰り返し利下げを求める中、16日から金融政策を決める会合を開き、日本時間の18日未明に結果を発表します。金融市場ではFRBが雇用の減速を踏まえて景気を下支えするためいまのトランプ政権の下で初めてとなる利下げに踏み切るとの観測が強まっています。記事の後半には飯田香織解説委員の解説も掲載しています。
N1
Source: NHK
2
Sep 17, 2025 16:09
シマノ 下請け法違反で勧告 製造委託先に金型を無償保管させる
自転車の部品で世界的なシェアを持つ「シマノ」が、自転車や釣り具の部品の製造を委託する会社に、製造に使う金型を無償で保管させていたなどとして公正取引委員会は17日、下請け法違反にあたると認定し、費用の支払いや再発防止を求める勧告を出しました。
N2
Source: NHK
1
Sep 17, 2025 17:09
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