日本新聞: 【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（28日の動き）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなど、ウクライナ情勢じょうせいをめぐる28日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

ロシアの支援しえんを受うけトルコで初はつ建設けんせつの原発げんぱつで式典しきてん両りょう首脳しゅのうが出席しゅっせき

ロシアの支援しえんを受うけてトルコで初はじめて建設けんせつされている原子力げんしりょく発電はつでん所しょで、燃料ねんりょうを搬入はんにゅうする式典しきてんが27日にち行おこなわれ、両国りょうこくの首脳しゅのうがオンラインで出席しゅっせきしました。

トルコ南部なんぶのアックユ原子力げんしりょく発電はつでん所しょで行おこなわれた式典しきてんで、ロシアのプーチン大統領だいとうりょうは「この原発げんぱつは、互たがいに経済けいざい的てきな利益りえきをもたらすとともに、両国りょうこくの多面ためん的てきな協力きょうりょく関係かんけいを確実かくじつに強化きょうかする」と述のべました。

プーチン大統領だいとうりょうとしては、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうで欧米おうべいとの関係かんけいが断絶だんぜつする中なか、トルコと、エネルギーなど経済けいざい協力きょうりょくを通つうじた関係かんけい強化きょうかを進すすめたい考かんがえです。

一方いっぽう、エルドアン大統領だいとうりょうは「ついに原子力げんしりょくを持もつ国くにの仲間入なかまいりを果はたした」と成果せいかを誇ほこり、2028年ねんまでに4基きすべてが稼働かどうする見込みこみだと強調きょうちょうしました。

ウクライナ新あらたな旅団りょだんを編成へんせいし訓練くんれんも本格ほんかく化か反転はんてん攻勢こうせいへ準備じゅんび

ウクライナ東部とうぶドネツク州しゅうの激戦げきせん地ちバフムトをめぐり、ロシア国防省こくぼうしょうは27日にち、空くうてい部隊ぶたいの支援しえんのもとで、突撃とつげき部隊ぶたいが北西ほくせい部ぶや南西なんせい部ぶの4つの区画くかくを新あらたに支配しはいしたと主張しゅちょうしました。

一方いっぽう、ウクライナ国家こっか警備けいび隊たいの幹部かんぶは27日にち、会見かいけんで、バフムトで徹底てってい抗戦こうせんを続つづけ、西部せいぶの補給ほきゅうルートを確保かくほしているとしました。

また、ロシアに支配しはいされている領土りょうどの奪還だっかんに向むけて、新あらたに編成へんせいされた9つの旅団りょだんでは、多おおくの志願しがん兵へいが加くわわり訓練くんれんも本格ほんかく化かしているとして、反転はんてん攻勢こうせいへの準備じゅんびが進すすんでいると強調きょうちょうしました。

“ロシアで反転はんてん攻勢こうせいへの不安ふあん広ひろがる”

バフムトで戦闘せんとう員いんを投入とうにゅうしているロシアの民間みんかん軍事ぐんじ会社かいしゃワグネルのトップは26日にち、再ふたたび弾薬だんやく不足ふそくに陥おちいっているとした上うえで、気象きしょう条件じょうけんが良よくなればウクライナ側がわが反撃はんげきに出でる可能かのう性せいがあると訴うったえました。

これについてアメリカのシンクタンク「戦争せんそう研究所けんきゅうじょ」は26日にち「ウクライナ側がわの反転はんてん攻勢こうせいに対にたいする不安ふあんがロシアで広ひろがっていることが明あきらかになった」と指摘してきしています。

ロシア大統領だいとうりょう府ふは27日にち、プーチン大統領だいとうりょうが28日にちにサンクトペテルブルクで演説えんぜつを行おこない、とくにウクライナに派遣はけんされた兵士へいしやその家族かぞくに対にたいする支援しえん策さくについて言及げんきゅうすると明あきらかにし、長引ながびく軍事ぐんじ侵攻しんこうに対にたいする国民こくみんの理解りかいを得えたいねらいもあるとみられます。

ウクライナ首相しゅしょうローマ教皇きょうこうをキーウに招待しょうたい

ウクライナの復興ふっこうに関にかんする会議かいぎに出席しゅっせきするためイタリアを訪おとずれていたウクライナのシュミハリ首相しゅしょうは27日にち、バチカンでローマ・カトリック教会きょうかいのフランシスコ教皇きょうこうと会談かいだんしました。

会談かいだんでシュミハリ首相しゅしょうは、多おおくの市民しみんが殺害さつがいされたキーウ近郊きんこうのブチャなど、ロシア軍ぐんがウクライナで行おこなった残虐ざんぎゃくな行為こういをとらえたという写真しゃしんを載のせたアルバムを見みせていました。

会談かいだん後ご、シュミハリ首相しゅしょうは記者きしゃ会見かいけんを行おこない、フランシスコ教皇きょうこうをウクライナに招待しょうたいしたことを明あきらかにしました。

また、ロシア側がわに連れ去つれさられたウクライナの子こどもたちを取り戻とりもどすためローマ教皇きょうこう庁ちょうに協力きょうりょくを求もとめたということです。

フランシスコ教皇きょうこうは、3月つきアルゼンチンのメディアとのインタビューで、モスクワにも行いくことが出来できればキーウを訪おとずれたいという意向いこうを示しめしています。

ウクライナで遺体いたいの身元みもと特定とくていの研修けんしゅう会かい国際こくさい機関きかんの専門せんもん家かが開ひらく

ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづくウクライナでは、犠牲ぎせいになった多おおくの市民しみんの遺体いたいの身元みもとが分わかっておらず、首都しゅとキーウでは、国際こくさい機関きかんの専門せんもん家かが身元みもと特定とくていにつなげるための技術ぎじゅつについて地元じもとの当局とうきょく者しゃに教おしえる研修けんしゅう会かいが開ひらかれています。

ウクライナでは、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうで多おおくの市民しみんが犠牲ぎせいとなっていますが、警察けいさつによりますと、少すくなくとも2800人にんの遺体いたいの身元みもとが分わかっていないということです。

このため世界せかいの紛争ふんそう地ちなどで身元みもと確認かくにんの作業さぎょうを支援しえんしているICMP＝国際こくさい行方ゆくえ不明ふめい者しゃ機関きかんは、今月こんげつ24日にちから5日間にちかんの日程にっていで首都しゅとキーウで研修けんしゅうを行おこない、現場げんばで遺体いたいの状況じょうきょうを記録きろくするなどの業務ぎょうむにあたっている保健ほけん当局とうきょくの担当たんとう者しゃおよそ20人にんが参加さんかしました。

参加さんか者しゃたちは、後頭部こうとうぶや額がくを見みることで性別せいべつを判別はんべつしたり、頭蓋骨ずがいこつから年齢ねんれいを推定すいていしたりする技術ぎじゅつを学まなんでいました。

現場げんばでは、まず保健ほけん当局とうきょくの担当たんとう者しゃが遺体いたいを確認かくにんして性別せいべつや年齢ねんれいなどを推定すいていしたあと、警察けいさつがDNA鑑定かんていなどを通をとおして身元みもとの特定とくていにつなげる作業さぎょうを進すすめているということです。

研修けんしゅう会かいに参加さんかしたウクライナ保健ほけん省しょうのイーホル・ロゾウィク氏しはNHKの取材しゅざいに対にたいして「遺体いたいの損傷そんしょうが激はげしかったり照合しょうごうさせる情報じょうほうがなかったりと課題かだいは多おおく、身元みもとの特定とくていに時間じかんがかかっている」と述のべました。

また、ICMPでウクライナでの活動かつどうを統括とうかつしているマシュー・ホリデー氏しは、取材しゅざいに対にたいして、多おおくのウクライナ人じんが国外こくがいに避難ひなんしているため、DNA鑑定かんていに必要ひつようなサンプルが圧倒的あっとうてきに不足ふそくしていることを明あきらかにしました。

ホリデー氏しは、ウクライナでは行方ゆくえ不明ふめい者しゃが数すう万まん人にんに上のぼる可能かのう性せいに触ふれた上うえで「ウクライナは、ほかの紛争ふんそう地ちと違ちがって戦時せんじ下かで、身元みもと確認かくにんの作業さぎょうを行おこなうという特殊とくしゅな状況じょうきょうにある。今後こんごも高たかい専門せんもん知識ちしきをもった担当たんとう者しゃを増ふやしたり、身元みもと特定とくていにつながる作業さぎょうに関かかわったりしてウクライナ政府せいふに引き続ひきつづき協力きょうりょくしていきたい」と話はなしていました。