今月6日、陸上自衛隊のヘリコプターが宮古島の周辺で消息を絶ち、乗っていた隊員10人が行方不明になった事故では、これまでに5人の死亡が確認されています。
隊員が見つかった水深106メートルの海底では、胴体部分とみられる損壊した機体の一部のほかに操縦席や尾翼とみられる部分も見つかり、それぞれは分離していたことが防衛省関係者への取材で分かっています。
現場海域では29日午前、民間の作業船「新世丸」から無人探査機や大型のネットが海中に下ろされました。
防衛省関係者によりますと、ネットは機体をつり上げるために海底に敷かれ、その後、機体をワイヤーでつり上げネットの上に乗せ、ネットで包み込むようにしてクレーンで引き上げることになっています。
機体の回収は早ければ30日にも行われるとみられます。
陸上自衛隊は機体を引き上げて調べるとともにフライトレコーダーも回収して事故原因の究明を進めることにしています。
また、自衛隊は今月18日に見つけた隊員とみられる1人を作業の状況に応じて引きあげるとともに、行方が分かっていない4人の捜索を続けています。