話す人が
減り
消滅の
危機に
あるとされている
沖縄県与那国町のことばで
話す
孫と
祖父の
動画がインターネット
上で
話題となりました。
日本には
与那国町のことばやアイヌ
語など、ユネスコが
消滅の
危機に
あるとしている8つの
言語・
方言がありますが、
専門家は「
消滅の
危機にあるとされていることば
以外でも全国各地の
方言がなくなって
いく可能性がある」と
指摘しています。
話題となった
動画はツイッターに
投稿されたもので、
孫が
祖父と
「あったや、んまんきや?」=明日はどこに行きますか?
「いさなやんき つりとぅいんでぃ」=病院へ薬を取りに行くよ
などと与那国町のことばで会話をしています。
ユネスコが日本で消滅の危機にあるとしているのは、アイヌ語や与那国語・方言など8つの言語・方言ですが、国立国語研究所の副所長・木部暢子教授によりますと、全国各地の方言もなくなっていく可能性があるということです。
木部教授は「沖縄などで話されていることばは標準語と大きく違っているため、両者が混ざり合うことはありません。一方、大阪弁などの方言は、標準語に近い部分が多いため際限なく標準語が方言の中に入り込んできてしまうので、どこまで方言が残るか心配です」と話しています。
また日本人が使うことばの変化について研究している専修大学の阿部貴人准教授も「伝統的な方言は文法、アクセント、語彙とも標準語に近づいていっていてなくなる方向にあると思います」と話しています。
一方、若い人たちが、方言を話す芸能人や方言を使った歌謡曲に影響を受けて、地元と異なる方言を取り込んで新たな方言を作り出すことがあるということです。
インターネットやSNSが普及したことで、ことばとことばの接触が頻繁になり、新たな方言が生まれやすくなっているとしていて、阿部准教授は「さまざまなメディアの普及やライフスタイルの変化で人と人、ことばとことばの接触が盛んになってきています。その地方独特の新しいことば=方言はこれからも生まれてくると思っています」と話しています。