岸田きしだ首相しゅしょう 中小ちゅうしょう企業きぎょう賃上ちんあげを後押あとおしする考かんがえを政労せいろう使し会議かいぎで示しめす

会議かいぎには、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんのほか、経済けいざい界かいから経団連けいだんれんの十倉とくら会長かいちょうらが、労働ろうどう界かいからは連合れんごうの芳野よしの会長かいちょうらが出席しゅっせきしました。

この中なかで岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、13日にちの春闘しゅんとうの集中しゅうちゅう回答かいとう日びに大手おおて企業きぎょうで高たかい水準すいじゅんの回答かいとうが相次あいついでいることに触ふれ、「去年きょねんを上回うわまわる力強ちからづよい賃上ちんあげの流ながれができていることを心強こころづよく思おもう」と述のべました。

そのうえで、「中小ちゅうしょう・小しょう規模きぼ企業きぎょうの十分じゅうぶんな賃上ちんあげによって、すそ野すそのの広ひろい賃上ちんあげを実現じつげんすることが大切たいせつであり、あらゆる手てを尽つくしていく」と強調きょうちょうしました。

具体ぐたい策さくとして、中小ちゅうしょう企業きぎょうが賃上ちんあげの原資げんしを確保かくほできる環境かんきょう整備せいびが重要じゅうようだとして、大だい企業きぎょうなどが下請したうけに不当ふとうに安やすい取引とりひき価格かかくなどを要求ようきゅうする行為こういに、厳正げんせいに対処たいしょしていくと説明せつめいしました。

また、人件じんけん費ひにあたる「労務ろうむ費ひ」が適正てきせいに価格かかくに転嫁てんかされているか、公正こうせい取引とりひき委員いいん会かいの調査ちょうさを実施じっしし、不十分ふじゅうぶんなところは3月つき中ちゅうに企業きぎょう名めいを公表こうひょうする方針ほうしんも明あきらかにしました。

さらに、2030年代ねんだい半なかばまでに最低さいてい賃金ちんぎんを1500円えんに引き上ひきあげる目標もくひょうの前倒まえだおしを図はかる考かんがえも示しめし、物価ぶっか上昇じょうしょうを上回うわまわる持続じぞく的てきな賃上ちんあげの実現じつげんに向むけた官民かんみんの連携れんけいを呼よびかけました。

経団連けいだんれん 十倉とくら会長かいちょう「さい先さいさきのよいスタート」

政労せいろう使し会議かいぎの後のち、経団連けいだんれんの十倉とくら会長かいちょうは記者きしゃ団だんに対にたいし「さい先さいさきのよいスタートが切きれて賃金ちんぎん引き上ひきあげの勢いきおいは昨年さくねん以上いじょうに起おこっていることは事実じじつだと思おもうので、これを中小ちゅうしょう企業きぎょうや残のこりの大だい企業きぎょうに持ち込もちこまないといけない。特とくに中小ちゅうしょう企業きぎょうの賃上ちんあげが実現じつげんしないとダメで、気きを緩ゆるめないでやっていこうという話はなしだった」と述のべました。

また、13日にち集中しゅうちゅう回答かいとう日びを迎むかえたことしの春闘しゅんとうでは去年きょねんより高たかい水準すいじゅんの賃上ちんあげで決着けっちゃくする動うごきが出でていることについて「非常ひじょうに心強こころづよく思おもっている。去年きょねんを上回うわまわることはほぼ確実かくじつになったと思おもうので、どこまで上積うわづみできるか非常ひじょうに楽たのしみにしている」と述のべました。

日商にっしょう 小林こばやし会頭かいとう「中小ちゅうしょうや非ひ正規せいき含ふくめ底上そこあげを」

政労せいろう使し会議かいぎの後のち、日本にっぽん商工しょうこう会議かいぎ所しょの小林こばやし会頭かいとうは、記者きしゃ団だんに対にたいし「大手おおては非常ひじょうに賃金ちんぎん引き上ひきあげの勢いきおいがよく、高たかい水準すいじゅんで決きまりつつあるが、中小ちゅうしょう企業きぎょうや非ひ正規せいき雇用こようなどもすべて含ふくめて底上そこあげをしていかないと経済けいざいの好こう循環じゅんかんにはならない」と述のべました。

そのうえで、中小ちゅうしょう企業きぎょうの間までも平均へいきんでは以前いぜんより高たかい賃上ちんあげ率りつが実現じつげんするのではないかという見方みかたを示しめしたうえで、「人手ひとで不足ふそくの状況じょうきょうは変かわらないので、あらゆる手てを使つかって中小ちゅうしょう企業きぎょうの労働ろうどう者しゃの家庭かていを潤うるおしていくことに集中しゅうちゅうすることが、ことし後半こうはんから来年らいねんのカギになると思おもう」と述のべました。

連合れんごう 芳野よしの会長かいちょう「これからが勝負しょうぶどころ」

連合れんごうの芳野よしの会長かいちょうは記者きしゃ団だんに対にたいし「今いまのところ、かなり昨年さくねんを上回うわまわる成果せいかが出でている。中小ちゅうしょう・小しょう規模きぼ事業じぎょう所しょや、地方ちほう、非ひ正規せいき労働ろうどう者しゃの賃金ちんぎんをどれだけ底上そこあげできるかがことしのカギで、これからが勝負しょうぶどころなので、気きを引き締ひきしめて大手おおて企業きぎょうに続つづくいい結果けっかが出でるよう対応たいおうしていきたい」と述のべました。

また、中小ちゅうしょう企業きぎょうが賃上ちんあげの原資げんしを確保かくほできるよう環境かんきょう整備せいびを進すすめる方針ほうしんが政府せいふから示しめされたことについて「なかなか労務ろうむ費ひを含ふくめた価格かかく転嫁てんかができないという声こえを多おおく聞きいている。フェアに受注じゅちゅうや発注はっちゅうができることが望のぞましく、時ときとして厳きびしい対応たいおうも必要ひつようだ」と評価ひょうかしました。