◇第1試合
第1試合は、初出場でベスト4に勝ち上がった、2014年以来10年ぶり2回目出場となる、愛知の豊川高校と、現在の校名では初のセンバツで、32年ぶり2回目出場となる、徳島の阿南光高校が対戦します。
豊川は、中軸を打つ大会注目の強打者、モイセエフ ニキータ選手が打線をけん引します。去年秋の公式戦では打率5割7分6厘をマークしたほか、6本のホームランと33打点はいずれも出場校の選手で最多で、長打力と勝負強さが光ります。
阿南光は、右投げのエース、吉岡暖投手がチームの大黒柱です。140キロを超えるストレートとキレのある多彩な変化球が持ち味で、去年秋の公式戦8試合をほぼ1人で投げ抜きました。
◇第2試合
第2試合は、センバツ優勝経験がある福井の敦賀気比高校と、準優勝した2021年以来3年ぶり出場となる大分の明豊高校が対戦します。
敦賀気比は、左投げのエース、竹下海斗投手が投打でチームを引っ張ります。投げては1年夏から甲子園のマウンドを経験していて、落差の大きいチェンジアップでバッターのタイミングを外す投球術が特長です。打撃では、去年秋の公式戦で5番を打ち、打率5割、チームトップにならぶ10打点を挙げました。
明豊は、1番の木村留偉選手と2番の高木真心選手が俊足を生かしてチャンスを作ります。去年秋の公式戦では2人だけで1試合平均2個近くの盗塁を決めましたが、反発力を抑えた金属バットが導入されることを踏まえて、この冬はさらに機動力に磨きをかけました。
◇第3試合
第3試合は、33年ぶり4回目出場となる福島の学法石川高校と、2年連続7回目出場となる群馬の高崎健康福祉大高崎高校が対戦します。
学法石川は、宮城の仙台育英高校を率いて甲子園で2回の準優勝を果たした佐々木順一朗監督が就任してから、春夏通じて初めての甲子園です。2年生のキャッチャー、大栄利哉選手が去年秋の公式戦で、打線では4番を打ち、ピッチャーとしてもチーム最多のイニングを投げましたが、左足のけがで出場が難しい状況だということで、チームでカバーできるかがカギです。
健大高崎は、去年秋の公式戦のチーム打率が3割9分7厘と出場校で最も高く、打線につながりがあります。4番を打つキャッチャーでキャプテンの箱山遙人選手が攻守の要で、守りでは持ち味の強肩を生かし、2年生が中心の投手陣をリードします。