“デジタル行財政ぎょうざいせい改革かいかくを優先ゆうせん課題かだいに” 岸田きしだ首相しゅしょう 国会こっかい閉会へいかいで会見かいけん

一方いっぽうで、マイナンバーカードが大おおきな役割やくわりを果はたすとして、相次あいつぐ問題もんだいによる国民こくみんの不安ふあんを払ふっしょくし、信頼しんらい回復かいふくに全力ぜんりょくを挙あげていく考かんがえを強調きょうちょうしました。

この中なかで、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは「ことし前半ぜんはんは経済けいざいの好こう循環じゅんかんに踏み出ふみだせるかの正念場しょうねんばだとの強つよい思おもいを持もって、さまざまな働はたらきかけを行おこなってきた」と述のべ、30年ねんぶりの高たかい水準すいじゅんの賃上ちんあげや100兆ちょう円えんを超こえる国内こくない投資とうしなど日本にっぽん経済けいざいに前向まえむきな動うごきが生うまれていると成果せいかを強調きょうちょうしました。

そのうえで「『デフレ経済けいざいからの脱却だっきゃく』『賃上ちんあげが当たり前あたりまえとなる経済けいざい』に向むけた道筋みちすじを着実ちゃくじつなものとするため、今後こんごもあらゆる施策しさくを総そう動員どういんしていく」と強調きょうちょうしました。

また、今後こんごの具体ぐたい的てきな対応たいおうについて「国民こくみんや事業じぎょう者しゃから見みて、便利べんりで使つかいやすい、効率こうりつ的てきな行政ぎょうせいに組み直くみなおすための改革かいかくが不可欠ふかけつとなっている」と述のべ、デジタル技術でじたるぎじゅつを活用かつようして行政ぎょうせいの制度せいどや組織そしきを見直みなおす「令りょう和わ版ばんデジタル行財政ぎょうざいせい改革かいかく」を優先ゆうせん課題かだいに位置いちづける方針ほうしんを明あきらかにしました。

そして「取り組とりくみを進すすめる上うえで大おおきな役割やくわりを担になうのは、デジタル社会しゃかいのパスポートであるマイナンバー、マイナンバーカードだ」と指摘してきしました。

一方いっぽうで、マイナンバーカードをめぐる問題もんだいが相次あいついでいることに触ふれ、事態じたいを重おもく受け止うけとめ、政府せいふ内ないに省庁しょうちょう横断おうだんの本部ほんぶを設もうけ、総そう点検てんけんと再発さいはつ防止ぼうしを強力きょうりょくに推進すいしんしていくと説明せつめいしました。

そして「デジタル社会しゃかいへの移行いこうのためには、国民こくみんの信頼しんらい回復かいふくが不可欠ふかけつだ。1日にちも早はやく国民こくみんの信頼しんらいを取り戻とりもどせるよう、政府せいふをあげて取り組とりくんでいく」と強調きょうちょうしました。

このほか、国内こくないの投資とうしのさらなる拡大かくだいに向むけ、日本にっぽんが強つよみを持もつとされる水素すいそエネルギー活用かつようの基盤きばんを整ととのえる考かんがえを示しめすとともに「水素すいそと化石かせき燃料ねんりょうとの価格かかく差さに着目ちゃくもくした支援しえん制度せいどなどについて法ほう制度せいどを早急そうきゅうに整備せいびする」と明あきらかにしました。

さらに、年末ねんまつに向むけて、半導体はんどうたいやバイオ、それにAIなどの分野ぶんやで、予算よさんや税制ぜいせい、規制きせいの面めんでの支援しえん策さくをパッケージでとりまとめる意向いこうも示しめしました。

また、高齢こうれい化か対策たいさくにも力ちからを入いれる必要ひつようがあるとして、認知にんち症しょうへの対応たいおうを新あらたな国家こっかプロジェクトに位置いちづけ、政策せいさくを推進すいしんすると明あきらかにしました。

一方いっぽう、外交がいこう・安全あんぜん保障ほしょうでは来月らいげつ、リトアニアで開催かいさいされるNATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうの首脳しゅのう会議かいぎへ出席しゅっせきし、その後そのごベルギーを訪問ほうもんしてEUとの首脳しゅのう会談かいだんを行おこなうほか、さらに中東ちゅうとうのサウジアラビア、UAE、カタールの3か国かこくを歴訪れきほうすると明あきらかにしました。

最後さいごに岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、ことしの夏なつは、政権せいけん発足ほっそくの原点げんてんに立ち返たちかえり、できるかぎり全国ぜんこくを回まわって国民こくみんの声こえを聞きくことに注力ちゅうりょくするとしたうえで「『信しんなくば立たたず』ということばを胸むねに、ことし下半期しもはんきの政権せいけん運営うんえいにも全力ぜんりょくであたっていく」と述のべました。